普及版 字通 「番(漢字)」の読み・字形・画数・意味
番
常用漢字 12画
[字訓] あしうら・かわる・つがい
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
(ばん)は獣爪、田はその掌(てのひら)の形。合わせて獣掌の象形。〔説文〕二上に「獸足、之れを番と謂ふ。に從ふ。田は其の掌に象る」とあり、重文二を録する。古文がその原始象形の字。軽捷に動くものであるから、〔書、泰誓〕「番番(はは)たる良士」のように用い、また交替・順次の意となる。二人交替の意より、二面にわたる留金を「蝶番」のようにいう。
[訓義]
1. あしうら、けもののあしうら、獣掌。
2. ひらひらする、かわるがわる。
3. 交替、番、たがいちがい、かわる。
4. 二者一対、つがい、かず。
5. (は)と通じ、しろい。
6. (ばん)と通じ、しげる、えびす。
7. 藩と通じ、まがき。
[古辞書の訓]
〔立〕番 ツガヒ・ツカサ
[声系]
〔説文〕に番声として・旛・幡・・燔・潘・播・繙・蟠など十九字を収める。おおむね軽捷に動くものの意があり、また・蟠(ばん)のように蟠屈して集まるものの意がある。
[語系]
番・buaiは白beakと通じる。獣掌には毛がなく、その白さを強調するものがである。播puai、幡・飜・(翻)phiuanも同系。ひらひらと動く意がある。
[熟語]
番番▶・番仮▶・番悔▶・番客▶・番休▶・番語▶・番菜▶・番寺▶・番次▶・番戍▶・番▶・番攤▶・番直▶・番陳▶・番奴▶・番頭▶・番舶▶・番邦▶
[下接語]
一番・勤番・下番・交番・更番・週番・順番・上番・随番・数番・当番・非番・輪番
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報