異香(読み)イキョウ

デジタル大辞泉 「異香」の意味・読み・例文・類語

い‐きょう〔‐キヤウ〕【異香】

すぐれたよいかおり。いこう。
「音楽空に聞こえ、―室に薫ず」〈沙石集・一〇〉

い‐こう〔‐カウ〕【異香】

いきょう(異香)

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精選版 日本国語大辞典 「異香」の意味・読み・例文・類語

い‐こう‥カウ【異香】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こう」は「香」の呉音 ) =いきょう(異香)
    1. [初出の実例]「金らんの帯に異香(イカウ)くゆらせ」(出典洒落本聖遊廓(1757))
    2. [その他の文献]〔後漢書‐賈琮伝〕

い‐きょう‥キャウ【異香】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きゃう」は「香」の漢音 ) 普通と異なるよいかおり。いこう。
    1. [初出の実例]「異香寺の内に満たり」(出典:今昔物語集(1120頃か)六)

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普及版 字通 「異香」の読み・字形・画数・意味

【異香】いこう(かう)・いきよう(きやう)

よい香り。唐・李山甫〔牡丹〕詩 數の仙(せんえん)、火中より出で 一片の異香、天上より來(きた)る

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