痛手(読み)イタデ

デジタル大辞泉 「痛手」の意味・読み・例文・類語

いた‐で【痛手/傷手】

重い傷。重傷。ふかで。「―を負う」
大きい被害や損害。大きな打撃。「台風稲作に―をこうむった」「失恋の―」
[類語]重傷深手致命傷

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精選版 日本国語大辞典 「痛手」の意味・読み・例文・類語

いた‐で【痛手】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「いたて」 )
  2. 刀や矢などの武器で身に受けた深い傷。深手。重傷。
    1. [初出の実例]「振熊が 伊多弖(イタテ)負はずは」(出典古事記(712)中・歌謡)
    2. 「いたでなれば、心しづかに自害せんとて」(出典:平家物語(13C前)四)
  3. ある事から、物質的または精神的に受けた大きな打撃。大きな損害やショック。
    1. [初出の実例]「愛子との事で受けた彼の傷手(イタデ)はそれ程に未だ、彼には生々しかった」(出典:暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉一)

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