普及版 字通 「発」の読み・字形・画数・意味
発
常用漢字 9画
(旧字)發
12画
[字訓] ゆみいる・すすむ・おこる・あばく
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
旧字は發に作り、(はつ)+弓+殳(しゆ)。は両足を開いて立つ姿勢、下部は弓を射る形。開戦に先だってまず弓を放つ意。〔説文〕十二下に「(しや)、發するなり」と発射の意とするが、發には発動の意がある。それで軍を発し、また発揮・発明のようにもいう。内より発するを発憤、ことあらわれるを発覚、にわかに起こるを発狂・発作という。
[訓義]
1. いる、ゆみいる、矢をはなつ。
2. すすむ、ゆく、たちいでる、つかわす。
3. おこる、はじめる、のびる、うごく。
4. あらわれる、ひらく、もれる。
5. あばく、あきらかにする。
6. ちる、みだれる。
7. 撥(はつ)と通じ、はねる、すき起こす。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕發 オコル・ヱメリ 〔字鏡集〕發 ヲゴク・ハナツ・ススム・アラハス・オコル・ヒラク・ノブ・アキラカ・アバク・アラハル・オコナフ・ユク・ムカフ・オコス・アク
[声系]
〔説文〕に發声として・癈・廢(廃)・撥など、六字を収める。發の声義を承けるものが多い。
[語系]
發piuat、bhuatは声義近く、(はつ)は足を開いて進発する形、發は弓を発する形。撥puat、biutは、力を加えてものを動かす意。(八)petはものを両分する意で、孛but、piuatは草花の咲き開くことをいう。骨節を分かつことを別biatといい、これらはみな一系の語である。
[熟語]
発哀▶・発威▶・発育▶・発引▶・発鬱▶・発越▶・発屋▶・発芽▶・発覚▶・発姦▶・発緘▶・発揮▶・発輝▶・発機▶・発義▶・発議▶・発急▶・発給▶・発狂▶・発掘▶・発掘▶・発▶・発見▶・発言▶・発口▶・発功▶・発光▶・発興▶・発号▶・発刻▶・発昏▶・発作▶・発歳▶・発財▶・発策▶・発散▶・発市▶・発矢▶・発視▶・発字▶・発車▶・発射▶・発首▶・発出▶・発春▶・発舒▶・発蹤▶・発抄▶・発祥▶・発笑▶・発照▶・発燭▶・発身▶・発信▶・発疹▶・発軫▶・発賑▶・発▶・発生▶・発声▶・発迹▶・発夕▶・発石▶・発跡▶・発泄▶・発洩▶・発籤▶・発疽▶・発送▶・発倉▶・発喪▶・発想▶・発藻▶・発足▶・発粟▶・発達▶・発端▶・発談▶・発冢▶・発塚▶・発徴▶・発暢▶・発程▶・発剔▶・発摘▶・発▶・発撤▶・発展▶・発伝▶・発帑▶・発怒▶・発動▶・発難▶・発配▶・発白▶・発発▶・発凡▶・発病▶・発表▶・発布▶・発伏▶・発覆▶・発聞▶・発憤▶・発奮▶・発兵▶・発幣▶・発墓▶・発墨▶・発明▶・発▶・発▶・発問▶・発諭▶・発揚▶・発▶・発落▶・発流▶・発廩▶・発令▶・発斂▶・発露▶・発論▶・発起▶・発心▶
[下接語]
一発・英発・映発・艶発・罅発・華発・開発・活発・渙発・煥発・感発・起発・揮発・急発・虚発・偶発・啓発・警発・激発・告発・墾発・再発・散発・自発・秀発・出発・初発・蒸発・觸発・晨発・震発・先発・早発・即発・結発・挑発・徴発・摘発・弩発・洞発・突発・爆発・反発・畢発・表発・不発・賦発・風発・奮発・併発・暴発・勃発・未発・明発・雄発・誘発・雷発・乱発・利発・連発
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報