三重県中東部、志摩半島(しまはんとう)の東端中央部にある湾入。東から西へ深く切れ込んだ典型的なリアスの湾入で、湾口の幅1.1キロメートル、奥行9.3キロメートル。入口は遠州灘(えんしゅうなだ)に向かって開くが狭く、中が広いので帆船時代から避難港、風待ち港として利用され、湾内の渡鹿野(わたかの)島や対岸の的矢には「はしりがね」とよばれた遊女がいて栄えた。湾内は真珠やカキの養殖筏(いかだ)が浮かび、とくに無菌の的矢カキの産地として有名。湾の奥は伊雑(いぞう)ノ浦とよばれ、ウナギ、カキの養殖が盛ん。湾の最奥に神路(かみじ)川、池田川が流入して沖積地をつくり、志摩市磯部(いそべ)町の中心集落や神宮の御田植神事で知られる伊雑宮(いざわのみや)がある。湾の周辺は緩やかな丘陵で、湾口の安乗(あのり)崎の白い四角い灯台など伊勢(いせ)志摩国立公園の美しい景観が開け、ホテル、別荘地、ゴルフ場などがある。
[伊藤達雄]
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新