益(読み)マスマス

デジタル大辞泉 「益」の意味・読み・例文・類語


えき【益】

1 役に立つこと。ためになること。「世の中に益をもたらす活動」⇔害。
2 利益。もうけ。「多くの益をもたらす」
[類語](1)有用・有益・有効・有利・実用・ユーティリティー・便利・重宝ちょうほう・簡便・軽便・好都合・至便・便益・役立つ・役に立つ・役立てる・資する・捨てたものではない/(2)利益・儲け・利・収益・利潤・得・利得・利沢・黒字・得分・実益・益金・利金・純利・純益・差益・利鞘・マージン・ゲイン・プロフィット

えき【益】[漢字項目]

[音]エキ(漢) ヤク(呉) [訓]ます ますます
[学習漢字]5年
〈エキ〉
1 ます。ふやす。「増益」
2 役に立つ。役に立つこと。「益鳥・益友/公益・広益・国益・受益・裨益ひえき・便益・無益・有益」
3 もうけ。利得。「益金/巨益・差益・私益・収益・純益・損益・利益」
〈ヤク〉役に立つこと。「益体/御利益ごりやく」
[名のり]あり・すすむ・のり・まし・また
[難読]益荒男ますらお

やく【益】

利益。また、効果。「益もないことを言う」

よう〔ヤウ〕【▽益】

《「やく」の音変化》ききめ。えき。

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精選版 日本国語大辞典 「益」の意味・読み・例文・類語

えき【益】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① もうけ。利益。利得。⇔損。
    1. [初出の実例]「朝敵と成てはいかにくゆ共益有るまじ」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞下〕
  3. ② 役に立つこと。人や世のためになること。⇔害。
    1. [初出の実例]「始成の仏ならば所化十方に充満すべからざれば、分身の徳は備はりたりとも示現してゑきなし」(出典:日蓮遺文‐開目抄(1272))

やく【益】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 利徳。利益。もうけ。また、役に立ったり、ためになったりすること。効果。かい。
  3. ② 仏の恵み。功徳。りやく。
    1. [初出の実例]「心にむせび侍りつつ命をはり侍りなば、なにのやくかは侍らむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)
    2. 「衆生をして、阿羅漢をえ、六神通を具せしめんこと益(ヤク)ありといふとも」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)四)

ようヤウ【益】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「やく(益)」の変化した語 ) 益。甲斐。効果。

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普及版 字通 「益」の読み・字形・画数・意味

益
常用漢字 10画

(旧字)
10画

[字音] エキ・イツ
[字訓] ます・ますます

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
水+皿。器上に水があふれる意。〔説文〕五上に「饒(おほ)きなり」と訓し、水皿の会意とする。すなわちれる意。また(やく)・縊もに従うが、その字は水の義と異なり、糸の末端を縊(くく)る形の象形の字である。

[訓義]
1. ます、ふやす、くわえる。
2. 利財の意として、もうけ、ゆたか。
3. に通じ、あふれる。
4. 隘に通じ、せまい、けわしい。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 マス・マサル・コボス・タスク・マスマス〔字鏡集〕 マス・マサル・ミツ・オホカリ・クハフ・タスク・マスマス・キル

[声系]
〔説文〕に声として・・・縊・・隘など九字を収めるが、のほかは縊(くく)る意の益に従う字。の字源に水の形と縊糸(いし)の形とがあり、のち、ともにの字形にしるすが、もとは別系の字であった。

[熟語]
益軍▶・益削▶・益寿▶・益世▶・益多▶・益宅▶・益年▶・益発▶・益賦▶・益封▶・益友▶・益▶・益齢▶・益禄▶
[下接語]
求益・匡益・権益・公益・広益・滋益・収益・純益・潤益・饒益・請益・増益・損益・多益・大益・忠益・裨益・附益・富益・便益・補益・無益・有益・利益

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世界大百科事典(旧版)内の益の言及

【禹】より

…尭のあとを継いだ舜帝は,かわって禹に治水を命じた。禹は益(えき)や后稷(こうしよく)などの部下とともに天下を経めぐって水を導き,農業などの産業を整備した。このときの記録が《尚書》禹貢篇に編まれたとされる。…

※「益」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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