精選版 日本国語大辞典 「目的語」の意味・読み・例文・類語
もくてき‐ご【目的語】
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統語上の機能に基づいて分類した文構成要素(名詞句)の一つ。文中の名詞句が目的語であるための条件は、言語によって異なる。英文法の伝統的分類では、文はまず「主語―述語」と分析される。述語にはいくつかの型があるが、その一つは「動詞―目的語」と分析される。英語では、目的語は動詞の直後に位置し、受動文の主語になりうるという点で、他の名詞句と区別される。たとえば、‘John killed Mary.’の‘Mary’は目的語である(‘Mary was killed by John.’といえる)が、‘John became a teacher.’の‘a teacher’は目的語ではない(‘A teacher was become by John.’とはいえない)。伝統文法ではまた、目的語を直接目的語と間接目的語とに分けることがある。間接目的語は直接目的語と異なり、前置詞句と交換でき、しばしば省略可能である(‘John bought 〔Mary〕 a watch.’=‘John bought a watch 〔for Mary〕.’)。なお、単に目的語という場合は、直接目的語をさすのが通例である。
目的語が「動詞の示す動作・作用の影響を受けるものを示す語」と規定されることがあるが、これは個々の動詞の意味と関連して規定される名詞句の性質であって、統語上の概念である目的語の規定としては正しくない。それどころか、こうした意味的規定の当てはまらない例も少なくない(‘I know Mary.’ ‘We enjoyed the movie.’など)。目的語はまた、格語尾ないし前置詞(後置詞)による形態上の特徴に基づいて規定されることもあるが、これらの対応はかならずしも一対一ではない。たとえば、ドイツ語では、目的語と認められるものが対格で示されるが、対格が目的語を示さないこともある。日本語では、目的語を示す助詞「を」が「が」と交替することがある(「水を飲みたい=水が飲みたい」)。ただし、日本語で「を」のつく名詞句が統語上特別の役割を担う(語順、受動化の可否など)かどうかは疑問であって、日本語に目的語を認める必要はないという考えもある。
[山田 進]
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