(読み)モウ

デジタル大辞泉 「盲」の意味・読み・例文・類語

もう【盲】[漢字項目]

常用漢字] [音]モウマウ)(漢) [訓]めくら めしい
目が見えないこと。目が見えない人。「盲亀盲人盲点盲目雪盲夜盲
ある感覚が欠如していること。「味盲
わけがわからない。「盲愛盲従盲信盲爆
突き抜けていない。「盲腸盲管銃創

め‐くら【盲/×瞽】

視力を失っていること。盲目。
文字を理解できないこと。
物事筋道本質をわきまえないこと。

め‐しい〔‐しひ〕【盲】

目の見えないこと。盲目。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「盲」の意味・読み・例文・類語

め‐くら【盲・瞽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「目暗」の意 )
  2. 明暗が識別できなかったり、形が判別できなかったりする、目の不自由な状態。また、その人。盲目。
    1. [初出の実例]「目暗独遣心て、人もなきに詠哥」(出典江談抄(1111頃)三)
  3. 文字の読めないこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「文盲(メクラ)助力る大福長者が、翻訳書(ほんやくもの)を路用として」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二)
  4. 物事の弁別のつかないこと。物事の価値・本質などを見ぬく力のないこと。また、眼識のないこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「むかしと替り是も悪女年寄はつかまず、目明千人めくらはなかりき」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)六)
  5. ( 接頭語的に用いて ) はっきりした目当てもなくむやみに動作することを表わす。「盲打ち」「盲捜し」など。

盲の補助注記

「めくら」という語、および「めくら」に関する語は、目の不自由な人への蔑視観が強く、現代では障害者差別の語とされている。


め‐しい‥しひ【盲】

  1. 〘 名詞 〙 目が見えないことをいった。また、その人。盲目。
    1. [初出の実例]「有る人自ら其の目を挑りて、盲(めシヒ)にして」(出典:地蔵十輪経元慶七年点(883)四)
    2. [その他の文献]〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

もうマウ【盲】

  1. 〘 名詞 〙 目が見えないこと。めしい。転じて、物事の本質を見抜く力がないこと。
    1. [初出の実例]「其色を見ずして物いふ、これを盲(マウ)と云」(出典:わらんべ草(1660)四)
    2. [その他の文献]〔韓非子‐解老〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「盲」の意味・わかりやすい解説

盲 (めくら)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

栄養・生化学辞典 「盲」の解説

 →失明

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【盲人】より

…視覚障害を伴った人。盲は〈もう〉と読み,〈めくら〉という言葉は使わない。盲といえば何も見えない状況の全盲をさすが,明暗の区別がわかる程度のもの(明暗弁)および眼前の手の動きがわかる程度のもの(手動弁)など強度の弱視も含まれることが少なくない。…

※「盲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android