世界大百科事典(旧版)内の直覚知の言及
【知識】より
…この高次の働きが,ときにまた知ないし知識の名で呼ばれることから,事態はやや錯綜した観を呈することになる。すでにプラトンが,間接的な識別知としての〈ディアノイアdianoia〉の上位に,問答法ないし弁証法によって到達されるべき一種の直覚知を置き,それ以来,感覚的臆見,間接的識別知,直覚知という三分法は,西欧の思考の歴史において広く行われてきた。フィヒテの〈知識学〉やヘーゲルの〈絶対知〉にいう知ないし知識は,この伝統をふまえて,識別知と識別以前ないし識別を超えた直覚知にいわばあいわたる微妙な位置を占めている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」