相中(読み)アイナカ

デジタル大辞泉 「相中」の意味・読み・例文・類語

あい‐なか〔あひ‐〕【相中/相仲】

物と物との間。中間
「いつ迄人と馬の―に寝ていたかわれは知らぬ」〈漱石草枕
気の合っている仲。
お父様お母様と己との―をつつき」〈円朝怪談牡丹灯籠

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精選版 日本国語大辞典 「相中」の意味・読み・例文・類語

あい‐なかあひ‥【相中・相仲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中間。途中
    1. [初出の実例]「人に死して、まだ牛にも馬にも生れ変らない途中はこんなであらう。いつ迄人と馬の相中に寝てゐたかわれは知らぬ」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉三)
  3. 気の合っている間柄。親しい間柄。親交。〔和英語林集成再版)(1872)〕
    1. [初出の実例]「其お国は〈略〉、夫婦の相中(アイナカ)を突(つっ)ついて仕様がないから」(出典怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉二〇)

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