真麻(読み)サオ

デジタル大辞泉 「真麻」の意味・読み・例文・類語

さ‐お〔‐を〕【麻】

《「さ」は接頭語》あさ。麻糸
麻衣あさぎぬ青衿あをくび着けひた―をには織り着て」〈・一八〇七〉

ま‐お〔‐を〕【真麻/真×苧/苧麻】

カラムシ別名。また、その茎の繊維から製した麻糸。

ま‐そ【真麻】

麻の美称

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精選版 日本国語大辞典 「真麻」の意味・読み・例文・類語

ま‐お‥を【真麻・苧麻・真苧】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物からむし(苧)」の異名。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「みそのふのまをのあさ萩ななたぐりたぐるにつけておくる君哉」(出典:散木奇歌集(1128頃)恋上)
  3. カラムシの茎の皮の繊維から作った糸の一種。麻の繊維で作った麻糸に対して、特にこの名で呼ばれる。しらお。〔仙覚抄(1269)〕
  4. ( 「まお(間男)」と音が同じであるところから ) 密通。姦通。
    1. [初出の実例]「まをにたつ名はうそか誠か」(出典:俳諧・続独吟集(1667‐73頃)下)

ま‐そ【真麻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ま」は接頭語 ) 麻の美称。
    1. [初出の実例]「榊葉にまその白ゆふひきかけて今日はあるしの山かづらせよ〈公朝〉」(出典:北岡本夫木(1310頃)七)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「真麻」の解説

真麻 (マオ)

植物。イラクサ科の多年草,薬用植物。カラムシの別称

真麻 (マソ)

植物。クワ科一年草,薬用植物。アサの別称

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