精選版 日本国語大辞典 「石綿」の意味・読み・例文・類語
いし‐わた【石綿】
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アスベストともいう.柔軟で強靭な繊維質の鉱物.狭義には,蛇紋石系の温石綿であるが,工業的には,各種の繊維状ケイ酸塩鉱物を総称して石綿とよび,その大部分は角せん石質で,次の4種類に分類できる.温石綿H2Mg3Si2O3,青石綿NaFe(SiO3)2・FeSiO3,角せん石綿Ca(MgFe)3(SiO3)4,直せん石綿(Fe,Mg)SiO3.このうち,青石綿で鉄分の少ないものをアモサイトという.また,水熱反応あるいは溶融法で合成される合成石綿もある.カナダのケベック地方に産出する温石綿はもっとも有名で,性質もすぐれている.石綿は,1本の直径が0.01~1 μm であり,それがより合わさって0.5~1 mm の細い繊維となる.耐熱性,耐酸・耐アルカリ性,抗張性,熱および電気絶縁性などの性質を備えているために広い用途があり,1980年代までは日本には毎年30万t 程度輸入され,良質なものは糸あるいはテープ,布などの紡織品となり,防火材,耐火保温材,電解用融膜,高温用パッキングなどに使用された.低級なものはセメントと混合して各種の石綿セメント製品となった.また,合成樹脂またはゴムに混入して,ブレーキライニングあるいはクラッチフェーシングとして利用されていた.石綿は,1988年になって国内で健康障害の問題があることが顕在化した.石綿の吸入と肺がん・中皮腫の発生率との関係が指摘され,2005年に石綿障害予防規則が施行され,原則的に製造中止になっている.
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…不燃材として古くから利用されている天然の無機繊維状鉱物の総称で,石綿(いしわた∥せきめん)とも呼ぶ。蛇紋石族または角セン石族の鉱物のうち,繊維状にほぐすことのできるものをいい,蛇紋石族の一種であるクリソタイルchrysotileは温石綿(おんじやくめん)とも呼ばれる。…
…塵肺(じんぱい)の一種。石綿肺ともいう。石綿(アスベスト)は繊維状のケイ酸塩鉱物の総称で,ひろく工業原料として利用されているが,近年,造船,建設,自動車ブレーキライニングなど石綿使用分野が急速に増加し,職業的にあるいは非職業的に,石綿曝露(ばくろ)の機会が増加してきている。…
…不燃材として古くから利用されている天然の無機繊維状鉱物の総称で,石綿(いしわた∥せきめん)とも呼ぶ。蛇紋石族または角セン石族の鉱物のうち,繊維状にほぐすことのできるものをいい,蛇紋石族の一種であるクリソタイルchrysotileは温石綿(おんじやくめん)とも呼ばれる。…
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