石花・石華・石蜐(読み)せ

精選版 日本国語大辞典 「石花・石華・石蜐」の意味・読み・例文・類語

せ【石花・石華・石蜐】

〘名〙 動物「かめのて(亀手)」の異名
出雲風土記(733)嶋根「石華〈字、或は蠣・犬脚に作る。或は蟥。犬脚は勢(セ)なり〉」
[語誌]「石華」の和訓には、「出雲国風土記」「二十巻本和名抄」の「勢」のような一字表記と、「本草和名」の「世衣」、「観智院本名義抄」「色葉字類抄」の「セイ」のような二字表記とがある。一字表記であっても「和名抄(東大本)」には上昇調アクセントを示す去声点があり、これは「観智院本名義抄」の「平上」という声点と対応しており、長音化して発音されていたことを示すものと考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

激甚災害

地震や風雨などによる著しい災害のうち、被災地域や被災者に助成や財政援助を特に必要とするもの。激甚災害法(1962年成立)に基づいて政令で指定される。全国規模で災害そのものを指定する「激甚災害指定基準に...

激甚災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android