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デジタル大辞泉
「磁気」の意味・読み・例文・類語
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磁気【じき】
天然磁石の存在はギリシアや中国で古代から知られており,その性質はフランスの修道士P.ペレグリヌスによってやや組織的に研究された(1269年)。しかし磁石や地磁気の科学的研究はW.ギルバートから始まり,クーロンによって磁極の間に働く力の定量的関係が確立された。この磁極が及ぼす力の根源となるものが磁気と呼ばれ,電荷と同様な一種の実体と考えられた。しかし,19世紀に入って磁石と電流の相互作用が発見され,これに基づいてアンペールは円形電流と磁石が同等であることを確かめ,物質の磁気的性質は分子内の微小円形電流によって生ずるという説を立てた(1823年)。以後磁気は電気的起源のものであることが定説となり,基本的なものは磁気モーメントであると考えられている。しかし,近年になって大統一理論(素粒子論)の提唱により,電荷にあたる磁気単極子(モノポール)の存在が新たに議論されており,それを検出しようとする努力が各所でなされているが,まだ発見されていない。→磁性体
→関連項目磁気量
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磁気
じき
磁石に特有な物理的性質をいい、電気と並んで使われる。電気が電荷の意味に使われるのと同様に、磁気は磁荷の意味に使われることがある。「磁気を与える」はその例である。電荷とは異なり、真の磁荷は現在に至るまで発見されていない。しかし、素粒子物理学の主流である大統一理論ではその存在が予言されている。磁気がもっとも広く使われるのは、形容詞的な用法である。磁気モーメント、磁気構造などの概念は明確に定義でき、また磁気記録、磁気テープ、磁気ディスクなどは電子工学上の用語でもある。しかしながら「磁気」は明確に定義できるような用語ではなく、単独で使われることはしだいになくなりつつある。
[宮原将平・佐藤博彦]
『谷腰欣司著『図解 磁石と磁気のしくみ』(2000・日本実業出版社)』
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磁気
じき
magnetism
古代ギリシアにおいて,小アジアのマグネシア地方に産する鉱石が鉄片をひきつけるという奇妙な性質をもっていたので,これをマグネット (磁石 ) と呼び,その性質を磁気といった。これは方角を示す羅針盤として古くから用いられ,中国においては指南車と呼ばれていた。電気の場合の真電荷に相当するものは磁気には存在せず,磁気現象は基本的には磁気モーメントに起因する。
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じき【磁気 magnetism】
磁石は鉄,コバルト,ニッケルなどのいわゆる強磁性体を引きつけるが,このような現象の根源となるものを磁気という。また広くはこれらの現象そのものをいう場合も多く,磁石に近づいた強磁性体も一時的に磁石になるから,これは磁石と磁石とが力を及ぼし合う現象であるということもできる。 このような磁石がものを引きつける現象は,昔,地中海のクレタ島で羊飼がつえの先につけた鉄片を引きつける岩石を見いだしたのが最初といわれている。
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普及版 字通
「磁気」の読み・字形・画数・意味
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