社務(読み)しゃむ

精選版 日本国語大辞典 「社務」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐む【社務】

〘名〙
太平記(14C後)三六八幡に清氏願書を籠(こめ)ぬる事有べからずとて、内々社務(シャム)を召て問れければ」
神社事務
※教部省達甲第一号‐明治七年(1874)二月二日「社務取扱所称呼各社異称候趣」
会社の事務。
経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後「藤田兄は病稍や瘉て社務を監し」

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デジタル大辞泉 「社務」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐む【社務】

神社の事務。
会社の事務。
社務職しゃむしき」の略。
[類語]実務公務国務政務法務税務軍務商務庶務財務外務労務教務学務会務宗務事務業務総務校務乗務雑務雑役要務特務激務急務

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世界大百科事典 第2版 「社務」の意味・わかりやすい解説

しゃむ【社務】

神社で行う事務一般を称して社務といい,それを執行する建物社務所と呼ぶ。また往古神職の長として一社の事務を執行したものを社務あるいは社務職(しやむしき)ともいった。松尾神社平野神社住吉神社鶴岡八幡宮などの諸社には,これが置かれた。社務の語が一般化したのは明治以降で,神社が国家の管理下におかれたため,公務を行う事務所が必要とされ,多くの神社に社務所が作られた。明治以前も,大きな神社には政所(まんどころ),庁舎,庁屋などと称する施設があった。

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