社祠(読み)シャシ

デジタル大辞泉 「社祠」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐し【社×祠】

やしろ。ほこら

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精選版 日本国語大辞典 「社祠」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐し【社祠】

  1. 〘 名詞 〙 やしろ。ほこら。
    1. [初出の実例]「一とせ海潮わきて山丘くづれしにつきて、〈略〉又社祠をたつと云ふ事」(出典:随筆・胆大小心録(1808)一二七)
    2. [その他の文献]〔漢書‐郊祀志上〕

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改訂新版 世界大百科事典 「社祠」の意味・わかりやすい解説

社祠 (しゃし)

ヤシロとホコラ。ともに神をまつる殿舎のこと。また,土地の神,その地を支配する神のこと。后土(こうど)と同様の意でも用いられる。ヤシロとは,本来屋代(やしろ)すなわちミヤ(御屋),宮殿に対してそのかわりの斎庭(ゆにわ),斎場のことで,地を祓い清めただけの場のこと,またそれより少し進んでわずかに人家の形をしたのみの建物のことをいい,のち社の字をあて,神をまつる殿舎をいうようになったものとみられている。ホコラはホクラ(神庫,宝庫,宝蔵)より転じた語で,神をまつる殿舎のこと。現在,社祠を社殿と同義語,すなわち神社本殿,幣殿,拝殿等の総称の意として用いられることもあるが,社と祠とを区別して,社は一般に神社,またその社殿をいい,祠は神をまつる小さな堂をさしていう。
神社建築
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普及版 字通 「社祠」の読み・字形・画数・意味

【社祠】しやし

社に祀る。

字通「社」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の社祠の言及

【磐座・磐境】より

…考古学上の所見では,滑石製の祭料が捧げられる峠の磐石は磐座に該当するであろうし,また河原石を径1mほどの円にならべた内から滑石製祭料を見いだす例は,その中心にサカキなどがたてられていたと考えると磐座と共通する構造となる。こうした磐座が変化し社殿となるが,これはホクラ(社祠,秀倉)と呼ばれている。磐座の周囲を囲む神籬の適例は未発見であるが記録には多い。…

※「社祠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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