祖先神(読み)そせんしん

世界大百科事典(旧版)内の祖先神の言及

【氏神】より

…《令集解》相嘗祭の条にも神祇官が奉幣すべき大和,摂津,紀伊の13社のうち大倭,住吉,大神(おおみわ),池,意富(おお),葛木鴨(かつらぎのかも)の6社がおのおの同姓の氏族の祭祀を受けていることを注記が示している。氏族の祖先神としては,天皇家の祖神,天照大神をはじめ,中臣(藤原)氏の祖,天児屋(あめのこやね)命や忌部氏の祖,天太玉(あめのふとだま)命の例もあるが,これらに〈氏神〉とする用例はみえない。これを明記する例は《続日本紀》宝亀8年(777)7月の条に〈内大臣従二位藤原朝臣良継病めり,其の氏神鹿嶋社を正三位香取神を正四位上に叙す〉とあるものだが,鹿島社,香取神は藤原氏の祖神ではない。…

【神】より

…つぎに人間神は人間を神格化した一群で,一般に男神・女神,善神・悪神,創造神・破壊神,英雄神・文化神などを指し,同時に人間の生活機能をつかさどる農神・工神,狩猟神・漁労神などの機能神や,共同体の繁栄と運命をつかさどる守護神などもここに含められる。また人間神のうち重要な役割を果たしているのが死者の霊を神格化した祖先神である。これは祭祀と崇拝を受けている限り守護神としての機能を果たすが,それを怠るとデーモン(鬼霊,悪霊)と化して祟(たた)りを下す。…

※「祖先神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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