吉川英治の長編少年小説。1925年(大正14)5月~28年(昭和3)12月『少年倶楽部(くらぶ)』連載。武田家の再興を願う勝頼(かつより)の遺児・伊那丸(いなまる)と、それを助ける侠党七士――小幡民部(こばたみんぶ)、加賀見忍剣(かがみにんけん)、木隠竜太郎(こがくれりゅうたろう)、咲耶子(さくやこ)、巽小文治(たつみこぶんじ)、山県蔦之助(やまがたつたのすけ)、鞍馬(くらま)の竹童(ちくどう)の活躍する伝奇ロマン。鼻かけ卜斎(ぼくさい)、泣き虫蛾次郎(がじろう)など印象に残る登場人物も多く、山口将吉郎の挿絵とともに人気をよんだ。大人ものの世界で旭日(きょくじつ)の勢いを示していた作者の少年小説であり、構想力の豊かさを物語る。
[尾崎秀樹]
『『神州天馬侠』全3冊(講談社・吉川英治文庫)』
二十四節気の一つで,二至 (夏至,冬至) ,二分 (春分,秋分) として四季の中央におかれた中気。元来,春分は太陰太陽暦の2月中 (2月後半) のことで,太陽の黄経が0°に達した日 (太陽暦の3月 2...