神璽(読み)シンジ

デジタル大辞泉 「神璽」の意味・読み・例文・類語

しん‐じ【神璽】

《古くは「しんし」》
天子の印。御璽ぎょじ
三種の神器総称あましるし
三種神器一つである八尺瓊勾玉やさかにのまがたまのこと。

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精選版 日本国語大辞典 「神璽」の意味・読み・例文・類語

しん‐じ【神璽】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 古くは「しんし」 ) 天子の位を示すしるし。御璽。〔新唐書‐車服志〕
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 神器のうち鏡と剣。
      1. [初出の実例]「凡盗神璽者絞、謂、践祚之日寿璽」(出典:律(718)賊盗)
    2. [ 二 ] 三種の神器のうちの八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の称。
      1. [初出の実例]「天子神璽宝剣符節鈴印等、奉於皇太子直曹」(出典:続日本後紀‐嘉祥三年(850)三月己亥)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「神璽」の解説

神璽
しんじ

皇位の象徴としての宝器で,神祇令によれば鏡・剣の2種。璽は中国では白玉でつくった皇帝の印で,日本では鏡・剣をこれにあてた。また鏡・剣とは別に,印もしくは玉を神璽と称することがあり,平安時代以降は,宝剣と神璽(伝国璽)とがつねに天皇身辺におかれた。

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普及版 字通 「神璽」の読み・字形・画数・意味

【神璽】しんじ

御璽。

字通「神」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の神璽の言及

【三種の神器】より

…景行記,景行紀によれば東征の途次伊勢に立ち寄った日本武(やまとたける)尊はおばの倭姫命から草薙剣を授けられたが,帰途これを尾張の宮簀(みやず)姫のもとにとどめて病没したため,剣は尾張にまつられることとなったという(熱田神宮の起源)。《古語拾遺》によれば鏡と剣を移しまつるに際し模造品を造って宮中にとどめたが,これが後世即位に当たって新帝に献上される〈神璽(しんじ)の鏡と剣〉であるという。伊勢・熱田の神体の鏡・剣と宮中のそれとは元来別のものであったが,それらを統一的に物語る必要から模造品の話が作られたとみる説もある。…

※「神璽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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