出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
福岡県北西部,福岡市を中心とする平野。博多湾に臨む福岡低地(約250km2)のほか,広くは西の糸島平野,北東の粕屋(かすや),宗像(むなかた)の狭い沿岸低地などを含む。福岡低地は東と南を標高600~1000m前後の三郡・脊振両山地によって半円形に限られ,その内側に油山(597m),大城(おおき)山(410m)などの分離地塊群,さらに内側に赤坂(平尾),名島など標高50m前後の台地状の古第三紀層丘陵群とそれらの周辺に散在する洪積台地があり,平野中央の沖積低地に向かって階段状に低下している。沖積低地は主として博多湾へ注ぐ多々良川,石堂川(御笠川),那珂川,室見川などの諸川が土砂を堆積してできたもので,半円盆地状を呈し,南東端の御笠川に沿う二日市構造谷の低地によって筑紫平野に通じている。大陸や朝鮮半島に近く,先進文明の受入れ地として早くから開け,板付(いたづけ)遺跡や水城(みずき)跡,元寇防塁をはじめ重要な遺跡や史跡に富む。100万都市福岡が立地し,ここを中心として都市化が急速に進んでいる。
執筆者:土井 仙吉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
福岡県北西部、博多湾(はかたわん)に臨む平野。面積約250平方キロメートル。多々良(たたら)、御笠(みかさ)(石堂(いしどう))、那珂(なか)、樋井(ひい)、室見(むろみ)などの中小河川の堆積(たいせき)によって形成された沖積低地が中心であるが、広くは西側の糸島平野、東側の宗像平野(むなかたへいや)も含む。東と南を三郡(さんぐん)および脊振(せふり)の両山地によって半円形に限られている。周辺部に立花(たちばな)山、大城(おおぎ)山、油(あぶら)山、高祖(たかす)山などの分離地塊や台地状の古第三紀層丘陵、洪積台地などを散在させて博多湾に向かって階段状に低くなっているが、南東部は二日市構造谷(ふつかいちこうぞうだに)の低地によって筑後(ちくご)平野に通じている。大陸、朝鮮半島に近いため古代より先進地として開け、重要な遺跡や史跡に富み、現在では九州最大の都市福岡市が発達している。都市化が著しいが、都心部が沖積低地の中央に位置するため地下鉄工事は難航した。域内の人口急増に対し、水源が中小河川のため水不足問題が生じている。
[石黒正紀]
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