競売り(読み)セリウリ

デジタル大辞泉 「競売り」の意味・読み・例文・類語

せり‐うり【競(り)売り/×糶り売り】

売り主が、複数の者に対して目的物の買い受けの申し出を口頭でさせ、最高価額の申し出をした者に承諾を与える売買契約方法。売り手が最初高値で呼びはじめ、買い手が出るまで呼び値を下げていく方法もある。競売けいばい・きょうばいせり
品物を持ち歩いて売ること。また、その人。行商
足袋の―して、水茶屋に日を暮らし」〈当世下手談義・三〉
[類語]競り競売オークション

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精選版 日本国語大辞典 「競売り」の意味・読み・例文・類語

せり‐うり【競売・糶売】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 複数の買い手に、品物の価格を競争させて、最も高い価格を提示した者に売ること。また、その売り方。買い手に値をつけさせて上げていく方法と、売り手が初めに高値をつけて、そこから下げていく方法とがある。きょうばい。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
    1. [初出の実例]「父の書斎道具や骨董品は蔵書と一緒に糶売(セリウリ)をされたが」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
  3. 商品を持ちあるいて売ること。また、その人。行商。せりあきんど。
    1. 競売<b>②</b>〈風俗画報〉
      競売風俗画報
    2. [初出の実例]「足袋のせり売して」(出典:談義本・当世下手談義(1752)三)

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