精選版 日本国語大辞典 「紐形動物」の意味・読み・例文・類語
ひもがた‐どうぶつ【紐形動物】
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動物分類上、一門Nemertineaを構成する動物群。ヒモムシとよばれ、系統上、大ざっぱにいって扁形(へんけい)動物と軟体動物の中間に位置しており、どちらかといえば扁形動物に近い。ほとんどのものは海生で、沿岸性である。一般に熱帯性と寒帯性に分けられ、少数種は北半球または赤道に沿って広く分布する。寒海に種類が多く、世界で約1000種知られ、日本からは約100種が報告されている。体は細長い紐状で、柔らかくて伸縮性に富む。一般に円筒状で背腹にやや平たい。体中にいわゆる体腔(たいこう)がない左右相称動物であることが大きな特徴で、吻(ふん)は消化管の上にある管状の吻腔(ふんこう)の中にあり、自由に体外に出入させることができる。そのほか、下等無脊椎(せきつい)動物として初めて閉鎖型の血管系をもち、また消化管に肛門(こうもん)がある。体色は種により一定の色模様があり、種によって美麗である。また体色が変化に富む種がいる。長さは種によって数ミリメートルから数メートルに達するものがあり、普通は数センチメートルから30センチメートルほどである。口は頭部の先端または腹側にあり、食道、胃を経て腸に続く。血管は体の左右の側血管と、消化管と吻器官の間にある1本の背血管とがあり、体の前後でつながっている。排出器官は原腎管(げんじんかん)で、末端は繊毛のある、焔細胞(ほのおさいぼう)になっている。頭部の脳からは後方に1対の側神経が出ており、脳に接して感覚器官である頭感器がある。体表にある繊毛と体壁の筋肉の収縮で移動する。吻には特有な吻装置がある。
[岩田文男]
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…動物の体制が複雑化するにつれ,体の内側に位置する細胞は,まわりをびっしり他の細胞に囲まれるため,酸素や栄養の供給,老廃物の排出などの面で著しく条件が悪くなる。この点を解決する手段の一つとして発達する機構が循環系で,体液を媒体として栄養物,代謝産物,酸素,二酸化炭素,体熱などを運搬している。酸素は細胞,ひいては1個体が生きていくために不可欠なものであるが,その取入れ方は単に体表面から拡散によって取り入れるものから,呼吸色素を担体とし循環系によってガス交換の場に運ばれるものまで,動物の進化段階に応じてさまざまな方式がとられる。…
※「紐形動物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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