そ‐しつ【素質】
〘名〙
(イ) 一般的に、物の白い質。他の色が付く前の白色のものについてもいう。
※
経国集(827)一・棗賦〈
藤原宇合〉「爾其秋実抱
二丹心
一而泛
レ色、春花含
二素質
一而飛
レ馨」 〔何晏‐景福殿賦〕
(ロ) 特に、白い肌。女性の白い柔肌。
※
万葉(8C後)五・七九四・右詩序文「紅顔共
二三従
一長逝 素質与
二四徳
一永滅」 〔抱朴子‐暢玄〕
② 生まれつき備えている
性質。
本来もっている性質。たち。本質。また、かざらない性質。
きじ。
※
史記抄(1477)三「素王と云は、
其道が素質なほどにぞ」
※経国集(827)
一一・詠禁苑鷹生雛〈仲科善雄〉「青骹覊
二綵胖
一、素質狎
二丹庭
一」
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デジタル大辞泉
「素質」の意味・読み・例文・類語
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そしつ【素質 disposition】
個人が先天的に持っている機能の身体的ないし精神的反応傾向のこと。このうち身体的反応傾向を体質と呼び,精神的反応傾向を気質と呼ぶ。一般的に素質は環境の対立概念として用いられてきた。しかし個々の現象が形成される過程,つまり遺伝子型の物質的基礎から出発し,環境とのさまざまな相互作用を経て最終的な表現型に至る分化・発達の機構が明らかになれば,いずれは変容あるいは消失する概念である。【飯田 真】
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素質
そしつ
disposition
精神的身体的特性のうち,遺伝的生来的に規定されると考えられる部分のこと。個人の精神的身体的発達は,受精卵のもつ特質,出生までの母胎内の環境,出生時の状況,出生まもない時期の環境,その後の個人的経験が,各時点で相互作用しながら進むと考えられる。したがって生後の精神的身体的機能の素質面は確認することができない。なお身体的なものについては体質という。
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素質
体質,素因ともいう.生まれつきもっている性質,将来機能を発現する基盤となる遺伝的特性,もしくは機能障害を起こす可能性のある遺伝的特性などをまとめていう.
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素質【そしつ】
個体が生まれながらにそなえている諸機能の身体的あるいは精神的反応傾向。前者を体質,後者を気質として区別することもある。
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普及版 字通
「素質」の読み・字形・画数・意味
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