結果(読み)ケッカ

デジタル大辞泉 「結果」の意味・読み・例文・類語

けっ‐か〔‐クワ〕【結果】

[名](スル)
ある原因行為から生じた、結末や状態。また、そのような状態が生じること。「よい結果をもたらす」「不幸な結果を招く」「意外な結果が出る」⇔原因
「―した肺尖カタル神経衰弱がいけないのではない」〈梶井檸檬
優れた成果。優れた業績記録。「結果を出してこそ一流選手といえる」
副詞的に用いて、ある事態の生じるもととなる結末状態を表す。「猛勉強をした結果、合格した」
植物が実を結ぶこと。結実。「例年より結果する時期が遅い」
[類語](1結末帰結帰趨きすう帰着帰する首尾成り行き産物出来出来栄え仕儀しぎ(よい結果)成果/(3すえあげく果て

かく‐なわ【結果】

《「かくのあわ」の音変化。「かく」は香菓、「あわ」は泡緒あわお(ひもの名)の意という》
昔の菓子の名。小麦粉を練って細長いひもが曲がりくねったような形に作り、油で揚げたから風のもの。かくのあわ。
1がねじれているところから》心があれこれと乱れること。
「ゆく水の絶ゆる時なく―に思ひ乱れて」〈古今雑体
刀やなぎなたを上下左右に振り回すこと。大勢の敵を相手にして勇ましく戦うさまをいう。
蜘蛛手くもで、―、十文字蜻蛉とんぼ返へり、水車、八方すかさずったりけり」〈平家・四〉

かく‐の‐あわ【結果/香菓の泡】

かくなわ(結果)1

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精選版 日本国語大辞典 「結果」の意味・読み・例文・類語

けっ‐か‥クヮ【結果】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 植物が実を結ぶこと。また、その結んだ実。結実。
  3. ( ━する ) ある行為が終わりになること。終えること。ある状態や段階に帰着すること。また、その終わりになった状態。ある原因や行為などから達した結末の状態。
    1. [初出の実例]「人民の情と合和して、かかる結菓となりしなり」(出典:自由之理(1872)〈中村正直訳〉四)
    2. 「試験は既に結果(ケックヮ)せり」(出典:露団々(1889)〈幸田露伴〉一五)
    3. [その他の文献]〔琵琶記‐両賢相
  4. ( 連体修飾語をうけて ) 原因を述べる部分につけて、その原因によって、ある事態が生じることを表わす。
    1. [初出の実例]「日本の気候家屋の割合にリウマチスの少いのは、全く日本人が銭湯を好む結果だらうと」(出典:国民性十論(1907)〈芳賀矢一〉八)
  5. ( 前文をうけて副詞的に用いる ) 結局。つまり。
    1. [初出の実例]「女のものの考え方について非作曲家的なところを考えてみた。結果、女の考え方というのは、1+1は2であるということだ」(出典:男の遠吠え(1974‐75)〈藤本義一〉女にはなぜ作曲家がいない?)

かくなわ【結果】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かくのあわ(結果)」の変化した語 )
  2. かくのあわ(結果)
    1. [初出の実例]「其菓子加久(カク)縄一杯」(出典:江家次第(1111頃)一〇)
  3. ( 「かくのあわ」が曲がりくねって結ばれているように ) 心が思い乱れるさまにいう。
    1. [初出の実例]「ゆく水の たゆる時なく かくなわに おもひみだれて〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑体・一〇〇一)
  4. ( 「かくのあわ」が縦横に交差しているように ) 太刀などを縦横に振り回すさまにいう。
    1. [初出の実例]「その後太刀を抜いて戦ふに蜘蛛手・かくなは・十文字」(出典:平家物語(13C前)四)

かく‐の‐あわ【結果】

  1. 〘 名詞 〙 古代の菓子の名。小麦粉を練って緒を結んだ形に作り、油で揚げたものか。かくなわ。〔十巻本和名抄(934頃)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「結果」の意味・わかりやすい解説

結果(植物)
けっか

果実を結ぶこと。受精胚(はい)の発育に伴う結果と受精なしにおこる結果とがあり、後者を単為結果とよぶ。

[編集部]


結果(因果関係)
けっか

因果関係

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普及版 字通 「結果」の読み・字形・画数・意味

【結果】けつか

結局。

字通「結」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「結果」の意味・わかりやすい解説

結果
けっか

原因と結果」のページをご覧ください。

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