絶え入る(読み)タエイル

デジタル大辞泉 「絶え入る」の意味・読み・例文・類語

たえ‐い・る【絶え入る】

[動ラ五(四)]
息が絶えて死ぬ。「―・るような声」
気絶する。
童神子わらはみこ、夜半ばかりにはかに―・りにけり」〈平家・一〉
[類語]事切れる絶え果てる死ぬ亡くなる死する没する果てる眠るめいするたおれる身罷みまか先立つ旅立つ死去する死亡する死没する物故する絶命する絶息する永眠する瞑目めいもくする逝去せいきょする長逝ちょうせいする永逝えいせいする他界する昇天する往生おうじょうする落命する急逝きゅうせいする急死する頓死とんしする横死する憤死する夭折ようせつする夭逝ようせいする息を引き取る冷たくなるえなくなる世を去る帰らぬ人となる不帰の客となる死出の旅に出る亡き数に入る鬼籍に入る幽明さかいことにする黄泉こうせんの客となる命を落とす人死に物化まかくたばる消え入るはかなくなる空しくなる仏になる朽ち果てる失命夭死臨終ぽっくりころり突然死即死

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絶え入る」の意味・読み・例文・類語

たえ‐い・る【絶入】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 息が絶えて死ぬ。
    1. [初出の実例]「書きはつる、たえ入給ぬ。是を聞てかくや姫少あはれとおぼしけり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「僧沢、心に随て形の色鮮にして起居て仏を念じ奉り、法性(ほっしゃう)を観じて絶入ぬ。即ち覩率天(とそつてん)内院に生れぬ」(出典今昔物語集(1120頃か)四)
  3. 生気を失って、気絶する。また、ひどく困惑したり、茫然としたりする状態をいう。
    1. [初出の実例]「この暁よりたえいり給へりつるを〈略〉やうやう生きいで給ふやうに聞きなし侍て」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
    2. 「今は親よ舅よと頼る名残も切れたるかと、又たへ入て泣けるが」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)中)

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