総体(読み)ソウタイ

デジタル大辞泉 「総体」の意味・読み・例文・類語

そう‐たい【総体】

[名]物事全体。「事件総体を把握する」
[副]
全般に。一体に。総じて。「総体よくできた」「子供総体自己中心的だ」
もともと。どだい。「総体無理な相談だったのだ」
[類語]全体全部すべて一切いっさい万般万端万事全数総数総量全額満額総額総高広い・広く・幅広い手広い広範広範囲多方面多角多面多岐さまざま各種種種諸種いろいろ多様多様化多面的多種多種多様多彩数数いろんなとりどり色とりどり諸諸もろもろ百般万般諸般多元多元的多角的横断的複眼的おしなべて一般全般に総じて概して多くおおむね大概普通通例通常一体におよそあまねほとんど大部分大方大抵大半大多数絶対多数九分通り十中八九九分九厘多数数多無数あまた通じてあらかたほぼおおよそ大体大略

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精選版 日本国語大辞典 「総体」の意味・読み・例文・類語

そう‐たい【総体・惣体】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. あるものの全体。物事のすべて。
      1. [初出の実例]「此の大海は水の惣体(ソウタイ)なる故に、如此の一切の善は、法性に帰す。法性は是れ諸善の惣体(ソウタイ)なる故に」(出典:米沢本沙石集(1283)二)
      2. 「音曲に、一句一句の体を違へんとて、それ斗知りて、そうたいを知らず書かば」(出典:申楽談儀(1430)能書く様)
    2. ( ━する ) 全般的に見たり、考えたりすること。
      1. [初出の実例]「総体(ソウタイ)して月面山岳は非常に高くて、急峻です」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉一)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 ( 「に」を伴って用いることもある ) だいたいにおいて。一体に。総じて。ある事柄を全般的、概括的に考えていうときに用いる。
    1. [初出の実例]「惣躰(ソウタイ)今夜はそはそはと合点のいかぬ身振り」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)四)
    2. 「総体に荒れた感じだった」(出典:虚実(1968‐69)〈中村光夫〉影)

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普及版 字通 「総体」の読み・字形・画数・意味

【総体】そうたい

全体。

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