精選版 日本国語大辞典 「繊毛」の意味・読み・例文・類語
せん‐もう【繊毛】
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繊毛虫類の体表および後生動物の繊毛上皮自由表面にある、直径約0.2マイクロメートル、長さ数マイクロメートルから数十マイクロメートルの運動性の細胞小器官。基本的構造は真核細胞の鞭毛(べんもう)と同じであるが、運動形式が異なる。細胞膜の延長である繊毛膜が軸糸を原形質とともに包んでいる。軸糸は、通常9本の円形に並ぶ周辺小管と、2本の中心小管よりなる。中心小管は通常の微小管でいわゆるシングレットsingletであるのに対し、周辺小管はおのおの2本の微小管がその側壁の一部を共有した形のダブレットdoubletである。周辺小管の側壁より約22.5~24ナノメートルの規則正しい間隔でダイニン腕(ATPアーゼ作用をもつダイニンというタンパク質で構成される)を突出する。軸糸は細胞膜下で、中心小体と相同の基底小体に連続している。基底小体からは毛小根が伸び、細胞膜や核に付着することが多い。
繊毛上皮は水生下等動物や幼生の体表、二枚貝のえら、哺乳(ほにゅう)類の気管、輸卵管、脳室などにみられる。側線器、平衡受容器などの感覚細胞にも繊毛と相同の構造があり、広い意味で繊毛とよばれる。繊毛虫類の棘毛(きょくもう)や波動膜、クシクラゲの櫛板(くしいた)などは、多数の繊毛が集合、癒着した複合繊毛である。
[馬場昭次]
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