織部(読み)オリベ

デジタル大辞泉 「織部」の意味・読み・例文・類語

おり‐べ【織部】

織部司おりべづかさ」の略。また、その職員

おりべ【織部】[人名]

古田織部ふるたおりべ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「織部」の意味・読み・例文・類語

おり‐べ【織部】

  1. 〘 名詞 〙
  2. おりべ(織部)の司(つかさ)」の略。
  3. 織部司(おりべのつかさ)の官人。〔職原鈔(1340)〕
  4. おりべさかずき(織部杯)」の略。
    1. [初出の実例]「あかりこの椀をおりべになずらへて八度喰はばや飽く時のあらん」(出典:仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)上)
  5. おりべやき(織部焼)」の略。
  6. 織部形石灯籠
    1. [初出の実例]「まだある、あの織部もやって了へ」(出典:杏っ子(1956‐57)〈室生犀星〉反逆の仮象)
  7. 茣蓙包(ござつつみ)乗物
    1. [初出の実例]「慶長ごろの画にござ包の乗ものあり、是にや今は藺席(たたみのおもて)にて包みたるを織部といふ」(出典随筆・嬉遊笑覧(1830)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「織部」の意味・わかりやすい解説

織部
おりべ

令制の官職名。大蔵省に属し,錦,綾,紬 (つむぎ) ,羅 (うすもの) を織り,また諸種染物のことを司った。平安時代後期に廃絶

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android