精選版 日本国語大辞典 「罅」の意味・読み・例文・類語
ひび【罅】
〘名〙 (「ひび(皹)」を転用してできた語)
② 心身が病み傷つくこと。また、罪を犯すこと。
③ 対人関係に生じたさしさわり、不和。
ひびら・く【罅】
〘自カ四〙 (「ひびらぐ」とも)
① 土器などが音を立てて割れる。〔観智院本名義抄(1241)〕
② 裂け目ができる。ひびく。
※凍港(1932)〈山口誓子〉「くらがりや寒の障子のひびらげる」
ひびき【罅】
〘名〙 (動詞「ひびく(罅)」の連用形の名詞化) =ひび(罅)①〔日葡辞書(1603‐04)〕
※浮世草子・西鶴織留(1694)五「出尻あらしたる跡にて見れば大鍋にひびきを入」
ひびれ【罅】
〘名〙 (動詞「ひびれる(罅)」の連用形の名詞化) 割れ目。裂け目。きず。ひびり。ひび。転じて、欠けて不足すること。〔名語記(1275)〕
※浮世草子・庭訓染匂車(1716)三「千貫目にはひびれもなき玉屋と」
ひわれ ひはれ【罅】
〘名〙 (動詞「ひわる(罅)」の連用形の名詞化) ひびや割れ目のはいること。
※夫木(1310頃)一七「みなと出づるかこのとも舟ゆすれどもひわれもやらぬあさ氷かな〈源仲正〉」
ひび・れる【罅】
〘自ラ下一〙 ひび・る 〘自ラ下二〙 ひびがはいる。割れ目ができたり、きずがついたりする。
※授業編(1783)二「其の舌縦横にひびれたる筋あり」
ひは・る【罅】
〘自ラ下二〙 ⇒ひわる(罅)
ひびり【罅】
〘名〙 =ひび(罅)①
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報