羽目(読み)ハメ

デジタル大辞泉 「羽目」の意味・読み・例文・類語

はめ【羽目】

《動詞「は(塡)める」の連用形からという》
建築で、板を平らに張ったもの。布羽目・太鼓羽目などがある。
(「破目」とも書く)成り行きから生じた困った状況。「結局手伝わされる羽目になる」
[類語]逆境苦境危地窮地窮境窮状難局危険危難危機危殆きたい虎口ここうピンチ物騒剣呑けんのん危ない不用心不穏際どいやばいきな臭い呉越同舟一触即発風前のともしび薄氷をふむ風雲急を告げる危うい危なっかしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「羽目」の意味・読み・例文・類語

はめ【羽目・破目】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 建物の壁あるいは器具側面に板をはめこんだり打ちつけたりしてあるところ。石造基壇などでもいう。竪(たて)羽目・布羽目・熨(のし)羽目・太鼓羽目・目板羽目などがある。
    1. [初出の実例]「卅文自同山運堂殿戸端波米料木十枝駄一匹賃」(出典:正倉院文書‐(年月日闕)(762頃)造金堂所解案)
  3. ( 「破目」とも書く ) 自分のまわりの物事や状況が進んで行って追い込まれる、ある好ましくない事態
    1. [初出の実例]「今の世の中ぢゃア、勇みも上使に来さうなはめだ」(出典:歌舞伎・四天王産湯玉川(1818)五立)
    2. 「大して欲しくもない物を買ってもらう破目を見て」(出典:不意の声(1968)〈河野多恵子〉)

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