翁舞(読み)おきなまい

精選版 日本国語大辞典 「翁舞」の意味・読み・例文・類語

おきな‐まい‥まひ【翁舞】

  1. 〘 名詞 〙 能楽で「翁」のシテ翁面をつけて舞う舞。特に「翁」で舞う神楽(かみがく)をさすこともある。
    1. [初出の実例]「おきな舞こそはぢをかきけれ 道中に塵やたらりとふまるらん」(出典:俳諧・犬筑波集(1532頃)雑)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の翁舞の言及

【翁】より

…確実な文献は1283年(弘安6)の春日若宮の臨時祭礼記で,舞楽・田楽・細男(せいのお)などとともに,猿楽は児(ちご)・翁面・三番猿楽・冠者・父允(ちちのじよう)を一組とする翁猿楽を演じている。このころには猿楽のほうでは翁舞の一つの形式が成立していたらしい。現存最古とされる翁舞の面も鎌倉時代のもので,完成された様式をもつ。…

【舞】より


[田楽の舞]
 田楽は,平安中期に起こり,最初は耕田行事にかかわるしろうとの神事芸能であったが,10世紀に入って,散所民がそれを専業とするようになり,そこから,貴族の邸宅や寺院の中門で演じられる,中門口(ちゆうもんぐち)という舞を生じた。
[猿楽の舞]
 呪師猿楽(しゆしさるがく)に関係の深い翁舞をはじめ,猿楽にはもともと歌舞の要素があった。鎌倉時代にも乱舞と呼ばれて,さまざまな歌舞がとり入れられていたらしい。…

※「翁舞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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