胴骨（読み）ドウボネ

デジタル大辞泉

どう‐ぼね【胴骨】

１ 胴の骨。あばらぼね。
「―ふまへて首ふっと捻ぢ切り」〈浄・盛衰記〉
２ 度胸。肝っ玉。
「―を試さんが為に、物すごき処の墓原へ行きければ」〈反故集〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

どう‐ぼね【胴骨】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 胴の骨。背骨やあばらぼね。
   1. [初出の実例]「おかずは長刀にて、どうぼねを二つになひてくれふ」(出典：虎明本狂言・痩松（室町末‐近世初）)
3. ② 度胸。きもったま。胆力。根性。
   1. [初出の実例]「本多上野、其外之衆のどうぼねおもよくしりたり」(出典：三河物語（1626頃）三)
   2. 「胴骨(ドウボネ)をためさんが為に、物すごき処の墓原へ行ければ」(出典：反故集（1671）下)
4. ③ 最上のもの。最も純粋なもの。また、中心となるもの。
   1. [初出の実例]「是を俳諧の胴ほねと名付侍る物ならし」(出典：俳諧・胴骨（1678）序)
5. ④ 心がまえ。覚悟。
   1. [初出の実例]「女から胴骨すゆる死用意」(出典：雑俳・日本国（1703）)

出典　精選版 日本国語大辞典