腎虚(読み)ジンキョ

デジタル大辞泉 「腎虚」の意味・読み・例文・類語

じん‐きょ【腎虚】

[名](スル)
漢方で、虚弱体質精力減退に類する症状
俗に、過度に性交することによる男性のからだの衰弱

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精選版 日本国語大辞典 「腎虚」の意味・読み・例文・類語

じん‐きょ【腎虚】

  1. 〘 名詞 〙 漢方の病名で、腎水精液)が涸渇(こかつ)し、身体が衰弱すること。房事過度のためにおこる衰弱症。
    1. [初出の実例]「いのちしらずとよしいはばいへ 君ゆへに腎虚せむこそ望なれ」(出典:俳諧・犬筑波集(1532頃)恋)

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改訂新版 世界大百科事典 「腎虚」の意味・わかりやすい解説

腎虚 (じんきょ)

漢方の病名。漢方医学では〈腎〉は精液(腎水)をつくる臓器とされ,精液が枯渇するとなると考えられ,とくに房事過多がその原因とされた。いわば過淫による強度の衰弱症である。したがって江戸時代には小咄川柳などの題材によくとりあげられた。〈腎虚をば堅っ苦しい奴が病み〉(《柳多留》),〈入聟のじんきょはあまり律義過〉(《末摘花》)。豊臣秀吉死因荒淫による腎虚といわれている。
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普及版 字通 「腎虚」の読み・字形・画数・意味

【腎虚】じんきよ

精気がぬける。

字通「腎」の項目を見る

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