自恣(読み)ジシ

デジタル大辞泉 「自恣」の意味・読み・例文・類語

じ‐し【自恣】

自分の思うがままに行動すること。わがまま。きまま。
夏安居げあんご最後の日に、僧たちが安居中の罪過有無を問い、反省懺悔さんげしあう作法

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精選版 日本国語大辞典 「自恣」の意味・読み・例文・類語

じ‐し【自恣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 自分の欲するままに行動すること。きままなさま。
    1. [初出の実例]「倫理を乱り交際を害するの甚きは実に彼の自恣の弊を百倍す」(出典:明六雑誌‐六号(1874)宗教〈森有礼〉)
    2. [その他の文献]〔史記‐荘周伝〕
  3. 仏語。一般に夏安居(げあんご)の最後の日(七月一五日)に、集会した僧が安居中の罪過の有無を問い、反省懺悔(ざんげ)しあう作法。
    1. [初出の実例]「これらの自恣の僧を供養すれは、このよの父母も七世の父母も三途の苦ひを出る事得」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. [その他の文献]〔南本涅槃経‐三〕

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普及版 字通 「自恣」の読み・字形・画数・意味

【自恣】じし

思うまま。〔史記、荘周伝〕其の書十餘言、大抵(おほむ)ね言なり。~其の言、洸洋(くわうやう)自恣、以て己にす。故に王大人より、之れをとすること能はず。

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