自用(読み)ジヨウ

デジタル大辞泉 「自用」の意味・読み・例文・類語

じ‐よう【自用】

[名](スル)
自分が使うこと。自家用とすること。「米を作って自用する」
自分の用事私用
主用がなければ―を足し」〈円朝怪談牡丹灯籠
他人意見を聞き入れないで、かってに振る舞うこと。
「彼の光賢愚にして―を好むものなれども」〈地蔵菩薩霊験記・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「自用」の意味・読み・例文・類語

じ‐よう【自用】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) ある物を自分自身の用に使うこと。自家用とすること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「寺物を露ばかりも自用の事なくてやみにけり」(出典:発心集(1216頃か)二)
  3. 自分自身の用事。私用。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. ( ━する ) 他人の意見を用いないで、勝手に振る舞うこと。
    1. [初出の実例]「彼の光賢愚にして自用(ジヤウ)を好むものなれども身に切なる感あれば」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)三)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐桓公一三年〕

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普及版 字通 「自用」の読み・字形・画数・意味

【自用】じよう

自分の考えのままに行う。〔戦国策、魏四〕信陵君、人と爲り悍にして自ら用ふ。此の辭反(かへ)らば、必ず國のひと爲らん。

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