精選版 日本国語大辞典 「芋虫」の意味・読み・例文・類語
いも‐むし【芋虫】
〘名〙
① チョウ、ガの幼虫などで、青虫、毛虫と呼ばれるもの以外のものの俗称。特にスズメガ科のガの幼虫の俗称。サトイモやサツマイモの葉を食べることからこの名がある。体は円筒状でほとんど無毛。尾部背面に角状突起がある。体色は緑色のものが多く、斑紋のあるものもある。《季・秋》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② ①がむくむくしたさまをしているところから、腹をたて、ふくれっつらをしている人をたとえていう。
※俳諧・其袋(1690)冬「いもむしは何にいぶりの名にはたつ〈月下〉」
③ 人をののしっていう語。
※浄瑠璃・双蝶蝶曲輪日記(1749)五「ヤア芋虫めら味をやる、それ奪はして置かうか」
⑤ 玩具の名。張子製の芋虫の中に、土をまるめて入れ、割竹の上にのせて上下に動かすと、ころがり動きまわる。たわらころばし。たわらがえり。
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