落合う(読み)オチアウ

デジタル大辞泉 「落合う」の意味・読み・例文・類語

おち‐あ・う〔‐あふ〕【落(ち)合う】

[動ワ五(ハ四)]
一つ所で出合う。また、打ち合わせておいて、ある場所で一緒になる。「駅前喫茶店で―・う」
川が合流する。「本流支流が―・う」
考えや気持ちが一致する。
兄弟の中不快なりける間、今こそ―・ふところよ」〈保元・中〉
相手に立ち向かって争う。
「直実に―・へや、―・へ」〈平家・九〉
その場にのぞんで加勢する。
「矢を抜くにひまなく、組んで下になれども、―・って助くる者なし」〈太平記・一六〉
大ぜいが一時に集まって、込み合う。
「あいにく客人が―・ひまして」〈洒・二筋道
[類語]会う対面する面会する会見する会する目通りする引見する接見する謁見する面接する面談する会談する見合い顔合わせお目にかかるまみえる拝顔する拝眉する拝謁する見参する謦咳けいがいに接する

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精選版 日本国語大辞典 「落合う」の意味・読み・例文・類語

おち‐あ・う‥あふ【落合】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 来合わせる。また、約束などして、ある場所で一緒になる。
    1. [初出の実例]「沙虫の居たるあたりを透りて其の毒虫にをちあいやせんと畏(おそ)るるほどに」(出典:三体詩素隠抄(1622)二)
  3. 一時に、こみあう。
    1. [初出の実例]「あいにく、客人がおちあいまして、勝手が取りこみ」(出典:洒落本・傾城買二筋道(1798)冬の床)
  4. 加勢のために駆けつける。
    1. [初出の実例]「高橋が勢は国々のかり武者なれば、一騎もおちあはず」(出典:平家物語(13C前)七)
  5. 争いの相手になる。取りくむ。
    1. [初出の実例]「われとおもはん平家のさぶらひどもは直実におちあへや、おちあへ」(出典:平家物語(13C前)九)
  6. 川の流れが合流する。
    1. [初出の実例]「四方(よも)の河は淀の流れにおちあひてひとつわたりに成りにける哉」(出典:広本拾玉集(1346)一)
  7. 意見や気持などが一致する。他人の意見、命令に従う。
    1. [初出の実例]「口の落合ぬさま、猶(なお)奇恠也」(出典:吾妻鏡‐文治三年(1187)四月一八日)

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