葵下坂(読み)アオイシモサカ

デジタル大辞泉 「葵下坂」の意味・読み・例文・類語

あおい‐しもさか〔あふひ‐〕【×葵下坂】

越前福井刀工下坂市之丞康継が製作した刀剣をいう。初代康継は徳川家の御用鍛冶職となり、刀の中子なかご部分葵紋を切ることを許されたのでこの名がある。

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精選版 日本国語大辞典 「葵下坂」の意味・読み・例文・類語

あおい‐しもさかあふひ‥【葵下坂】

  1. 〘 名詞 〙 越前国福井県)福井の刀工、下坂市之丞康継及びその一門の鍛えた刀剣。康継が、慶長八年(一六〇三)、徳川家康よりその作った刀に葵の紋を切ることを許され、康の一字拝領したのでこの名がある。日本の刀剣に南蛮鉄を用いたのは、この康継を最初とするという。
    1. [初出の実例]「あをい下坂、百三十二文で買たけれど」(出典:浄瑠璃・義経新含状(1744)三)

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