精選版 日本国語大辞典 「蛍石」の意味・読み・例文・類語
ほたる‐いし【蛍石】
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岩塩とともにもっとも普通のハロゲン化鉱物の一つ。各種熱水鉱脈鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)、気成鉱床、花崗(かこう)岩質ペグマタイト、石灰岩中などに産し、溶剤、セメント用など工業原料として用いられる。自形は立方体、正八面体およびこれらの聚(しゅう)形からなる。希土類元素が部分的にカルシウムのかわりに入ると、原子価調整のため、過剰のフッ素が含まれる。Sr(ストロンチウム)に富むものがあり、これはフェン岩という一種の交代岩中に産する。希土類がイットリウム族の場合は別種イットロ蛍石に、セリウムの場合はセル蛍石cerfluoriteになる。日本では新潟県東蒲原(ひがしかんばら)郡阿賀(あが)町の五十島(いがしま)鉱山(閉山)、岐阜県関市の平岩鉱山(閉山)などではほとんど蛍石のみからなる鉱脈がある。閃(せん)ウラン鉱と同構造。英名フルオライト(フローライトともいう)はラテン語で「流れる」を意味するfluereに由来し、同鉱物が加熱で容易に溶けること、溶剤としての用途を示している。
[加藤 昭]
CaF2.ペグマタイト中の副成分鉱物,金属鉱床の脈石鉱物,気成鉱床中の鉱物などとして広く産出し,立方体または正八面体などの結晶として産出する.立方晶系,空間群 Fm3m,格子定数 a0 = 0.546 nm.単位格子中に4個の基本組成を含む.硬度4.密度3.18 g cm-3.ガラス光沢,透明ないし半透明,無色,淡緑,淡青,淡紫,淡褐色など.放射線や加圧・加熱により変色する.紫外線で蛍光,日光にさらすとりん光を発することが多い.へき開{111}面に完全,{111}面を双晶面とする貫入双晶も多い.このほか,粒状・塊状の集合体としても産出する.透明なものは光学用,装飾用など,また,フッ化水素酸の原料,特殊ガラスの原料,製鋼用融剤として用いられる.
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