精選版 日本国語大辞典 「蟯虫」の意味・読み・例文・類語
ぎょう‐ちゅう ゲウ‥【蟯虫】
じょう‐ちゅう ゼウ‥【蟯虫】
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線形動物門双腺(そうせん)綱蟯虫目蟯虫科に属する寄生虫。ヒトの盲腸、虫様突起、結腸始部に寄生する。世界各地に分布するが、熱帯地方よりも温帯地方に多い。体は白色で細く、尾の先端はとがっている。雄は体長3~5ミリメートル、尾端は腹側に曲がる。雌は体長8~13ミリメートル。
雌は成熟して子宮に卵が充満すると、夜間ヒトが睡眠中に結腸、直腸を下り、肛門(こうもん)の外に出て肛門周囲に5000~1万5000個の卵を産み付け、そこで死ぬ。雄はこのような移動をしない。卵のかたちはカキの種子に似ており、産卵後6、7時間で感染力を備えた含幼虫卵になる。このような卵が手指に付着して経口的に飲み込まれたり、下着や寝具に付着し、放出されて塵(ちり)とともに吸い込まれたりする。ヒトの体に入った卵は十二指腸で幼虫が孵化(ふか)し、発育ののち盲腸に達し、卵摂取後15~43日で成虫となる。
蟯虫は肛門周囲に産卵するので、いわゆる糞便(ふんべん)検査では卵がみつからない。このためセロファンテープを利用した検査紙があり、これを起床直後の排便前に肛門周囲にあてて卵を付着させる。少数寄生の場合1回の検査では検出率が低いので、少なくとも3日連続して検査する必要がある。
蟯虫症は、肛門周囲のかゆみのため、局所をかいて皮膚炎や湿疹(しっしん)、子供では睡眠不足、注意力散漫などの神経症をおこす。なお、ウマにはウマ蟯虫Oxyuris equi、ネズミにはネズミ盲腸蟯虫Syphacia obvelataなどが寄生する。
[町田昌昭]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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