蟻穴(読み)アリアナ

デジタル大辞泉 「蟻穴」の意味・読み・例文・類語

あり‐あな【×蟻穴】

木材継ぎ手で、蟻枘ありほぞを収める穴。

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精選版 日本国語大辞典 「蟻穴」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐けつ【蟻穴】

  1. 〘 名詞 〙 アリの掘った穴。「千丈の堤も蟻の穴より」などのことわざから、ごく小さな欠点や不注意のたとえに用いられることが多い。
    1. [初出の実例]「風俗為之一革。蜂房穴。化為麟翔鳳者翥之苑」(出典空華集(1359‐68頃)一一・送巧上人帰上州詩序)
    2. 「千丈の堤も蟻穴(ギケツ)よりもれる水に滅するごとく」(出典:浮世草子日本永代蔵(1688)三)
    3. [その他の文献]〔応璩‐雑詩〕

あり‐あな【蟻穴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 蟻の巣穴
    1. [初出の実例]「故に蟻の垤(アリアナ)を作る、蜘蛛の網を編む、〈略〉更らに異なる所なし」(出典:信仰之理由(1889)〈小崎弘道〉四)
  3. 蟻継(ありつぎ)蟻掛(ありかけ)などで、先のひろがった枘(ほぞ)をおさめる穴。〔日本建築辞彙(1906)〕

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普及版 字通 「蟻穴」の読み・字形・画数・意味

【蟻穴】ぎけつ

ありの穴。小事にたとえる。〔韓非子、喩老〕千(堤)も、螻蟻(ろうぎ)のを以て潰え、百尺の室も、煙突)隙の烟を以て焚(や)く。

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