血気(読み)ケッキ

デジタル大辞泉 「血気」の意味・読み・例文・類語

けっ‐き【血気】

血液気力生命維持発展させる力。活力
向こう見ずで盛んな意気客気。血の。「青年血気に任せる」
[類語]元気活気生気景気精気神気鋭気壮気覇気威勢活力精力気力

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精選版 日本国語大辞典 「血気」の意味・読み・例文・類語

けっ‐き【血気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 血液と気息。また、それの有るもの、すなわち生きているもの。
    1. [初出の実例]「凡有血気、皆有争心」(出典:古今著聞集(1254)一五)
    2. [その他の文献]〔礼記‐中庸〕
  3. 生命を維持する活力。気力。生き生きとした生命力。また、活力がみなぎっていること。ちのけ。
    1. [初出の実例]「三年正月、叙正四位下。於是儲君始加元服、血気漸壮、師傅之重、其人為善」(出典:家伝(760頃)下)
    2. 「若き時は、血気うちにあまり、心、物にうごきて、情欲おほし」(出典:徒然草(1331頃)一七二)
    3. [その他の文献]〔論語‐季氏〕
  4. ( 形動 ) 自分の気力、意気などのあるにまかせた気持や行動。はやる心をおさえきれない様子。むこうみずなさま。
    1. [初出の実例]「かの義仲は平家を西海に追をとしいきほひたぐひなき名将なりしかども、只血気のみにして仁義をしらず」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)五)
    2. [その他の文献]〔列子‐天瑞〕
  5. 血の気を見ること。また、そのような出来事。流血事。
    1. [初出の実例]「於院殿上定去年伊勢外宮遷宮時所取落之安宮瑠璃壺事并西宝殿血気事」(出典:百練抄‐建長二年(1250)二月二八日)
  6. けっしょく(血色)
    1. [初出の実例]「笑みかまけた眸はそのままで〈略〉左側の古藤の血気のいい頬のあたりに落ちた」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
  7. けっとう(血統)
    1. [初出の実例]「仏眼者、五祖山演和尚之神足也、珪公稟祖宗之血気」(出典:永平道元禅師清規(13C中)知事清規)

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普及版 字通 「血気」の読み・字形・画数・意味

【血気】けつき

元気。〔論語、季氏〕君子に三戒り。少(わか)き時は血氣未だ定まらず。之れを戒むること色に在り。其の壯なるにびては血氣方(まさ)に剛(つよ)し。之れを戒むることに在り。其の老にびては血氣ふ。之れを戒むること得んとするに在り。

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