日本大百科全書(ニッポニカ) 「西城」の意味・わかりやすい解説
西城
さいじょう
広島県北東部、比婆郡(ひばぐん)にあった旧町名(西城町(ちょう))。現在は庄原市(しょうばらし)の一地区。中国山地、西城川上流域にある。旧西城町は1898年(明治31)町制施行。1954年(昭和29)八鉾(やほこ)村と合併。2005年(平成17)庄原市に合併。JR芸備線が通じ、備後落合(びんごおちあい)駅で木次(きすき)線を分岐し、また国道183号と314号が交差する。農業中心で、米作のほか、ヤマノイモ、カキ(西条柿)、シイタケ、青ネギなどの栽培が行われ、比婆牛の飼育でも知られる。北部の鳥取・島根県境には道後(どうご)山、比婆山がそびえ、比婆道後帝釈(たいしゃく)国定公園をなしている。比婆山のブナ純林、熊野の大トチは国指定天然記念物。また、比婆荒神神楽(かぐら)が国の重要無形民俗文化財に指定されている。
[北川建次]
『『西城町誌』全2巻(2005・西城町)』