西田修平(読み)ニシダ シュウヘイ

20世紀日本人名事典 「西田修平」の解説

西田 修平
ニシダ シュウヘイ

昭和・平成期の棒高跳び選手 JOC委員会名誉委員;日本学生陸上競技連合名誉副会長;日本陸上競技連盟名誉副会長。



生年
明治43(1910)年3月21日

没年
平成9(1997)年4月13日

出生地
和歌山

学歴〔年〕
早稲田大学卒

主な受賞名〔年〕
紫綬褒章〔昭和39年〕,勲三等瑞宝章〔昭和62年〕,オリンピック・オーダー銀章〔平成1年〕

経歴
大学入学後、日本の棒高跳びをリード。昭和7年のロス五輪、11年のベルリン五輪で銀メダルを獲得。ベルリンから帰国後、銅メダルを獲得した故大江季雄選手と互いにメダルを折半してつなぎ“友情のメダル”として有名になった。卒業後、日立製作所に入社。戦後は日本陸上競技連盟の常務理事、理事長として、後進の指導に貢献。昭和42年のユニバーシアード東京大会と60年の神戸大会で選手村村長を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西田修平」の意味・わかりやすい解説

西田修平
にしだしゅうへい

[生]1910.3.21. 和歌山
[没]1997.4.13. 東京
陸上競技選手。1935年早稲田大学卒業。日本陸上競技連盟理事長を務め,名誉副会長。1932年ロサンゼルス・オリンピック競技大会で棒高跳び 2位入賞。さらに 1936年ベルリン大会でも僚友大江季雄とともにアメリカ合衆国のアール・メドウスと優勝を争い,5時間にわたる熱戦の末 2位となったが,3位入賞の大江と銀銅の両メダルを半分ずつ分け合い,「友情のメダル」のエピソードを生んだ。1964年紫綬褒章,1987年勲三等瑞宝章,1989年国際オリンピック委員会 IOCのオリンピック・オーダー銀章受章。(→ベルリン・オリンピック競技大会

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「西田修平」の意味・わかりやすい解説

西田修平
にしだしゅうへい
(1910―1997)

陸上競技棒高跳びの名選手。和歌山県出身。早稲田(わせだ)大学卒業。1932年(昭和7)のロサンゼルス、36年のベルリン両オリンピック大会の棒高跳びで連続2位に入賞した。とくにベルリン大会では棒高跳び王国を誇るアメリカ勢3人を相手に大江季雄(すえお)とともに5時間余の死闘を演じたのは有名。優勝こそアメリカのメドウスに奪われたが、大江と2人で2、3位を獲得した。決定戦は日没と疲労のため日本関係者の判断に任され、結局、年齢差で2位西田、3位大江となった。このとき授与された銀、銅メダルを半分に割ってつなぎ合わせた「友情のメダル」のエピソードは世界の人々を感動させた。日本陸上競技連盟理事長などを務め、64年(昭和39)紫綬(しじゅ)褒章を受章。

[石井恒男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「西田修平」の解説

西田修平 にしだ-しゅうへい

1910-1997 昭和-平成時代の陸上競技選手,指導者。
明治43年3月21日生まれ。昭和7年ロス五輪,11年ベルリン五輪の棒高跳びで連続銀メダル。ベルリン五輪で大江季雄(すえお)と同記録で2位にならんだが,年長の西田が2位,大江が3位となる。帰国後ふたりは銀銅のメダルを折半し,「友情のメダル」といわれた。のち日本陸連理事長などをつとめた。平成9年4月13日死去。87歳。和歌山県出身。早大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「西田修平」の解説

西田 修平 (にしだ しゅうへい)

生年月日:1910年3月21日
昭和時代;平成時代の棒高跳び選手;陸上競技指導者。日本陸上競技連盟理事長
1997年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の西田修平の言及

【大江季雄】より

…慶大在学中,1936年ベルリン・オリンピック大会の日本代表選手に選ばれ,棒高跳びに出場。1位メドウス(アメリカ)の4m35に次ぎ,西田修平(早大)とともに4m25を跳んだが,順位は2位西田,3位大江と決まった。後に2人の銀と銅のメダルを半分ずつつないだのが〈友情のメダル〉として有名。…

※「西田修平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android