覆刻(読み)フッコク

デジタル大辞泉 「覆刻」の意味・読み・例文・類語

ふっ‐こく〔フク‐〕【覆刻/復刻/複刻】

[名](スル)書物などの以前に出版したものを新しく版を作り直し、もとのとおりに刊行すること。また、その物。「往年名著を―する」
[類語]増刊増刷重版復刊再刊再版翻刻影印初版改版絶版新版旧版バージョン

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精選版 日本国語大辞典 「覆刻」の意味・読み・例文・類語

ふっ‐こくフク‥【覆刻・復刻・複刻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 書籍、絵画などの原本原画などをもとに版を新たに作り直し、元どおりに再製すること。
    1. [初出の実例]「左の幻雲本を覆刻せし板式には」(出典:典籍秦鏡(1813))
  3. 写本や版本などの原本をそのとおりに活字版にすること。また、その書物。翻刻。
    1. [初出の実例]「覆刻があれば複製は無くも可なる如くいふは〈略〉短見である」(出典:読書放浪(1933)〈内田魯庵〉東西愛書趣味の比較)
  4. 拓本などの文字をそのとおりに石碑にきざみこむこと。
    1. [初出の実例]「名号の石摺を小栗家へ贈ったのが家宝として伝はり、〈略〉当主は更に碑に覆刻(フクコク)して将門塚の麓へ建てた」(出典江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉一)

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普及版 字通 「覆刻」の読み・字形・画数・意味

【覆刻】ふくこく

かぶせ刻り。

字通「覆」の項目を見る

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