覇道(読み)ハドウ

デジタル大辞泉 「覇道」の意味・読み・例文・類語

は‐どう〔‐ダウ〕【覇道】

儒教の政治理念で、武力権謀をもって支配統治すること。⇔王道

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精選版 日本国語大辞典 「覇道」の意味・読み・例文・類語

は‐どう‥ダウ【覇道】

  1. 〘 名詞 〙 儒教で、徳治主義による王道に対して、武力・権謀をもって行なう支配・統治の仕方をいう。
    1. [初出の実例]「覇道寝来是旧城、人鶏独送司晨声」(出典:文華秀麗集(818)下・奉和故関聴鶏〈桑原腹赤〉)
    2. 「覇道(ハダウ)は王道の似せ物なれども」(出典滑稽本・古朽木(1780)五)
    3. [その他の文献]〔史記‐商君伝〕

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普及版 字通 「覇道」の読み・字形・画数・意味

【覇道】はどう(だう)

王道に対して、覇者たる道。〔史記、商君伝〕(衛)鞅曰く、吾(われ)くにを以てするに、其の、之れを用ひんと欲す。に復(ま)た我を見(まみ)えしめよ。~と。鞅復た孝に見ゆ。與(とも)に語り、自ら(ひざ)の、席より(すす)むを知らず。

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改訂新版 世界大百科事典 「覇道」の意味・わかりやすい解説

覇道 (はどう)
bà dào

中国,儒家政治思想春秋戦国時代の覇者の行った統治方式で,斉の桓公,晋の文公は覇道の代表的な実行者とされる。覇道を王道と対比させて明確に説いたのは孟子で,〈力を以て仁を仮(か)る者は覇,徳を以て仁を行う者は王〉という。仁政を装って権力政治を行うのが覇者である。ところが漢代になると,〈王を図りて成らざるも,その弊は以て覇たるべし〉(王充論衡》)といい,王道と覇道を等質とし,上下の段階の違いにすぎないと考えるようになる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「覇道」の意味・わかりやすい解説

覇道
はどう

覇者が力によって行う政道仁愛(じんあい)によって統治する王道に対する。中国、戦国時代の儒者である孟子(もうし)は、王道と覇道を峻別(しゅんべつ)し、後者を否定した。覇とは長(かしら)の意。周(しゅう)の王室が衰微した春秋時代、有力諸侯が周王室の名を借りて己の権勢を誇った。その長を覇者という。この代表である斉(せい)の桓(かん)公、晋(しん)の文公は当時の諸侯のあこがれであったが、孟子はこの両者を「仲尼(ちゅうじ)(孔子(こうし))の徒、桓文の事を道(い)う者無し」と批判した。

[土田健次郎]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「覇道」の解説

覇道(はどう)

儒教の政治理念で,徳治主義による正統的政治たる王道に対し,力をもってする一時的支配方法を呼ぶ。王,覇の別は孟子(もうし)におこり,董仲舒(とうちゅうじょ)が理論づけた。

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百科事典マイペディア 「覇道」の意味・わかりやすい解説

覇道【はどう】

王道・覇道

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「覇道」の意味・わかりやすい解説

覇道
はどう

「王道・覇道」のページをご覧ください。

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