見惑(読み)ケンナク

デジタル大辞泉 「見惑」の意味・読み・例文・類語

けん‐なく〔‐ワク〕【見惑】

けんわく」の連声れんじょう

けん‐わく【見惑】

連声れんじょうで「けんなく」とも》仏語仏教真理について迷いを覚えること。

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精選版 日本国語大辞典 「見惑」の意味・読み・例文・類語

けん‐わく【見惑】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「惑」は煩悩(ぼんのう)。見道で断ぜられる煩悩の意 ) 仏語。倶舎宗では、仏教の根本真理である四諦(したい)の理に迷う煩悩のこととし、唯識宗では、よこしまな教えを受けておこす後天的な煩悩をさし、天台宗では、修惑(しゅわく)とともに空観によって断ぜられる煩悩とする。けんなく。
    1. [初出の実例]「見惑をだんじて初果の聖人となり、修惑を断じて阿羅漢となりて」(出典:日蓮遺文‐盂蘭盆御書(1280))
    2. [その他の文献]〔天台四教義〕

けん‐なく‥ワク【見惑】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「けんわく」の連声(れんじょう) ) =けんわく(見惑)

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