親しい(読み)シタシイ

デジタル大辞泉 「親しい」の意味・読み・例文・類語

したし・い【親しい】

[形][文]した・し[シク]
互いに打ちとけて仲がよい。懇意だ。「家族ぐるみで―・くしている」「―・い友達
血筋が近い。「―・い縁者
いつも接していて、なじみ深い。「子供のころから耳に―・いおとぎ話」→親しく
[派生]したしげ[形動]したしさ[名]
[類語](1近い緊密接近密接親近近接不可分濃い切っても切れない水いらず近しい心安い気安いむつまじい親密懇意昵懇じっこん懇親別懇ねんご親愛和気藹藹あいあい仲良し気が置けない人なつこい取っ付きやすい懐こい如才ない調子がいいなれなれしいファミリアフレンドリーアットホームドメスティック家庭的打ち解ける解け合う馴染む親しむ心安い馴染み深いつうつうつうかあ息が合う反りが合う反り馬が合う気が合う肌が合う琴瑟きんしつ相和す打てば響く意気投合心を通わす心が通う胸襟を開く腹を割る心を開く心を許す気を許す肝胆相照らす心を交わす心を以て心に伝う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「親しい」の意味・読み・例文・類語

したし・い【親】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]した〘 形容詞シク活用 〙
  2. 血筋が近い。血縁が近い。
    1. [初出の実例]「したしきほどにかかるは、人の聞き思ふ所も、あはつけきやうになむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  3. 一般的に、気持、交わりなどが近い関係にあるさま。むつまじい。仲がよい。交わりに隔てがない。関係が深い。懇意である。昵懇(じっこん)である。
    1. [初出の実例]「初めて使を遣して相通(かよは)して、厚く親(シタシキ)(むつ)を結へり」(出典:日本書紀(720)欽明二年四月(寛文版訓))
    2. 「したしき女房、御乳母などを遣はしつつありさまを聞し召す」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
  4. 直接自分で事を行なうさま。多く、天皇など高貴の人が直接物事をする場合についていう。特に、「したしく…する」の形で、連用形が副詞的に用いられる。
    1. [初出の実例]「是の如き一部の経を我れ親しく仏に従ひたてまつりて聞くをもて即ち我聞と為」(出典:法華義疏長保四年点(1002)一)

親しいの派生語

したし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

親しいの派生語

したし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

親しいの派生語

したし‐み
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android