言語(読み)ごんご

精選版 日本国語大辞典 「言語」の意味・読み・例文・類語

ごん‐ご【言語】

〘名〙 (「ごん」「ご」はそれぞれ「言」「語」の呉音)
① (━する) ものを言うこと。また、ものの言い方。ことば。→げんご
続日本紀‐天平宝字四年(760)九月癸卯「又無聖朝風俗言語
私聚百因縁集(1257)八「我は是れ南閻浮提のの優婆塞也。内より言語(ゴンゴ)す」
② (副詞的に用いて) 言語道断なさま。ことばで言い表わせないほど甚だしいさま。
四河入海(17C前)一三「混沌は獣で、まんまるで、どこもわけもない肥てどぶくれたるものなれども、竹にあはせば、言語やせたるもので面目もないぞ」

げん‐ご【言語】

〘名〙 人間思想感情、意思などを表現したり、互いに伝えあったりするための、音声による伝達体系。また、その体系によって伝達する行為。それを文字で写したもののこともいう。ことば。げんぎょ。ごんご。最近では手話による伝達体系をも含めることがある。〔広益熟字典(1874)〕
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉九「言語(ゲンゴ)が通じないといふ訳でもないのに」 〔論語‐先進〕
[語誌]江戸時代までは漢音よみの「ゲンギョ」と呉音よみの「ゴンゴ」とが並行して用いられてきたが、明治初年に、両語形が混交して「ゲンゴ」が誕生した。「語」はゴと読まれる熟語がほとんどであったので、「ゲンゴ」が一般化するようになって「ゲンギョ」は姿を消し、「ゴンゴ」は、「言語道断」などの特定の慣用表現に残って使われている。

げん‐ぎょ【言語】

〘名〙 (「げん」「ぎょ」は、それぞれ「言」「語」の漢音) =げんご(言語)
※高野本平家(13C前)八「㒵大に、せいひきかりけり。容㒵悠美にして、言語(ケンキョ)分明也」
[語誌]→「げんご(言語)」の語誌

いい‐かたら・う いひかたらふ【言語】

〘他ハ四〙
① 語り合う。話し合う。
大和(947‐957頃)一四一「よろづのことをいひかたらひて」
② 相談する。説得する。
大鏡(12C前)五「わが姪なる女一人あり。それを今よりいひかたらはん

こと‐かたら・う ‥かたらふ【言語】

〘自ハ四〙 ことばを言いかわす。語り合う。言い契る。
※後撰(951‐953頃)恋六・一〇二〇「いかにして事かたらはん郭公(ほととぎす)(なげき)のしたになけばかひなし〈よみ人しらず〉」

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デジタル大辞泉 「言語」の意味・読み・例文・類語

げん‐ご【言語】

音声や文字によって、人の意志・思想・感情などの情報を表現・伝達する、または受け入れ、理解するための約束・規則。また、その記号の体系。音声を媒介とするものを音声言語(話し言葉)、文字を媒介とするものを文字言語(書き言葉)、コンピューターなど機械を媒介とするものを機械言語・アセンブリ言語などという。ことば。ごんご。げんぎょ。
[類語]言葉言辞言の葉

げん‐ぎょ【言語】

げんご(言語)」に同じ。
「旦暮の説法読誦の声は市人しじんの―よりも多からしむ」〈浄・出世景清

ごん‐ご【言語】

言葉。はなし。げんご。
言語道断」の略。
「甘露の味はひ満ち満ちて、―えこらへぬ酒なり」〈伽・蛤の草紙〉

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「言語」の意味・わかりやすい解説

言語
げんご

「言語」という語は多義である。大脳の言語中枢に蓄えられた語彙(ごい)と文法規則の体系をさすこともあり、その体系を用いる能力としてとらえることもある。一方では、抽象的に、すべての人間が共有する言語能力をさすこともあるし、個々の個別言語をさすこともある。

[国広哲弥]

定義

基本的な定義としては、人間が共有する言語体系を取り上げるのが普通で、「一次的には音声、二次的には文字を用いて、感情・情報・要求などを伝える機能を果たす、社会習慣的に定められた記号の体系」ということになる。人間の能力としてとらえられた場合は、さらに2種類に分けられる。一つは体系の知識であり、語彙知識と、文法的な文をつくり、また理解する能力からなる。もう一つは、具体的な使用場面で適切な言語表現を用いることのできる使用能力である。この2種類の能力は、自動車の比喩(ひゆ)を用いて説明するならば、エンジン、ハンドル、ギア、アクセル、ブレーキの操作方法を知っているのが体系知識に相当し、交通規則、道路状況への対処の仕方を知っているのが使用能力に相当する。言語も自動車も、両方の能力がそろっていないと使うことができない。言語能力を行使して産出したものを言語とよぶこともある。

 ミツバチのダンスやサルの鳴き声をさして「動物“言語”」とよぶことがあるが、これはあくまで比喩であって、人間言語とは大きく隔たっている。両方ともに記号であることには変わりはないが、人間言語の記号のみが有する特色として次のものがあげられる。

〔1〕言語記号を構成する音声と意味の結び付きには必然性がない。「バカ」という音声に、日本語では〈馬鹿(ばか)〉という意味が結び付けられているが、スペイン語では〈雌牛〉という意味が結び付けられている。これを言語記号の恣意(しい)性という。

〔2〕大部分の語はさらに小さい音声単位(=音素)に分割され、比較的に少数の音声単位を組み合わせることにより、多数の語をつくりだせるようになっている。この語をさらに組み合わせて、無限に近い数の異なった文をつくりだすことができる。これは言語の「二重分節性」とよばれる。

〔3〕音声単位、語などの言語要素は、それぞれ共通点と相異点に基づいて体系を構成している。日本語の五十音図はその一例である。これを言語の体系性という。

[国広哲弥]

音声言語と文字言語

世界中の言語をみると、音声のみあって文字をもたない言語はあっても、その逆の場合はなく、一個人をとってみても同じことがいえる。したがって、言語の媒体は、一次的には音声ということになる。しかし、一部の聾唖(ろうあ)者のような特殊な場合には、音声抜きで文字言語が習得されることがある。また、普通の言語とまったく同じというわけではないが、手話もある。音声言語は、文字言語に比べて、その到達距離、将来への保存の点で強く制約されてはいるが、労力が少なくてすみ、かつ両手を使うことができ、暗い所や、注意をよそに向けている相手に対しても用いることができるという長所がある。

 音声言語は、相手の表情・身ぶり・姿勢などを見ながら、対面対話の状態で用いられるのが本来の姿である。この場合、視覚的に伝えられる情報は予想以上に豊かである。言語が異なると、身ぶりやその意味が異なることがあるので、注意を要する。電話対話や暗闇(くらやみ)での対話では、視覚による情報伝達ができないので、声の調子やことば遣いで肩代りしなければならない。文字言語を用いる場合は、声の調子で伝えられる部分もことば遣いに変えなければならない。対面対話に付随する場面の状況も欠けているので、文字言語による表現は、対面対話で用いられる言語表現よりもはるかに複雑で、表現のていねい度もあがるのが普通である。

 一般に文字言語は保守的であり、音声言語との差異は、放っておけば、時の流れとともに開いてゆく。そこで、言文一致運動とか、仮名遣いの現代化などによって、ときおり音声言語に近づける必要が生じる。

[国広哲弥]

言語の機能

ある具体的な場面で話し手が音声を発し、それが聞き手によって受け取られ、話し手が伝えようとした意味が理解されたとき、「発話」という行為が成立する。発話行為によって産出された言語表現も「発話」とよばれることがある。発話は文字どおりの意味を伝えると同時に、別種の機能も果たすのが普通である。それは「発話意図」と「発話効果」に分けて考えることができる。発話意図としては、次のようなものがある。

(報告)きのう旅行から帰ってきました。

(説明)このボタンを押すと、戸が開きます。

(信念)あの人は潔白だと信じています。

(指示)この書類のコピーをつくってください。

(要求)〈子供が親に〉何か食べたい。

(申し出)お引っ越しのときは手伝いに行きます。

(約束)この本は来月中にお返しします。

(決心)今日からたばこをやめる。

(疑問)これは何だろうか。

(疑念)どうも胃の調子がおかしい。

(詫(わ)び)すみません。

(感謝)すみません。

(許可)どうぞお入りください。

 このような発話意図が聞き手に理解されたとき、それはさらに聞き手の心理状態や行動に影響を及ぼすことが多い。そのとき発話効果が生じたことになる。人混みのなかで「すみません」と詫びの発話をし、人が道をあけてくれたら発話効果が生じたことになるが、効果がつねに生じるとは限らない。以上のような発話行為は、下図のような重層構造をなしているとみることができる。


(1)から(4)までが話し手の表現行為encodingで、(5)から(8)までが聞き手の理解行為decodingである。

 これまで触れてきた言語機能は、なんらかの意味内容の伝達を基盤とするものであったが、それと並んで重要なのは言語の社会的機能である。人は対話を交わすことによって社会的に結び付けられる。「こんにちは」などの挨拶(あいさつ)にみられるように、意味内容はなくても、ことばを交わすだけでその機能は発揮される。隠語・職人語・専門語などは、意味内容はあるが、一般の人にはわかりにくい語である。これらの語を交わすことによって、特定のグループに属する人々は、仲間関係を確かめ、また仲間意識を強める。この機能を果たすのは、特定の語に限らず、ある言い回し、発音の仕方も含まれる。不必要に難解な専門語を用いた文章は、執筆者の専門家であることの表明意図が、内容伝達に先行するものであるといえよう。

 言語はまた遊びの道具としても用いられるという機能をもっている。例としては、しりとり、駄洒落(だじゃれ)、回文(かいぶん)、謎(なぞ)などがある。

 言語は、暗示によって身体状況に影響を及ぼす機能も有している。医者から「なんでもありません」といわれて急に元気になったり、催眠術にかかったりするのがその例である。

[国広哲弥]

言語の構造

言語はさまざまな種類の構造の複合体である。すでに触れた音声単位の体系も、広義の構造のなかに含まれる。日本語共通語の、子音音素の体系の主要部分は次のようになっている。


 音声単位は同時に一つしか発音できないので、音声言語は、時間の流れに沿って、1本の線条体として実現される。その線条体は語の連結からなっているが、その上にかならずなんらかの文法構造が重ね合わされている。たとえば「主部―述部」「直接目的語―他動詞」「修飾語―被修飾語」「補語―動詞」のようなものである。文法構造を構成する単位は文法的カテゴリーとよばれる。文法構造は多くの場合、階層構造をなしている。下図がその一例である。


 各文法的カテゴリーが占める位置では、前後関係によって多かれ少なかれ制約はあるが、他のいくつかの語と入れ替えられる。


たとえば、上の文例で、「最近」のかわりに「きのう・以前に・昔」など、「おもしろい」のかわりに「退屈な・楽しい・痛快な」などを入れることができる。このように、同じ文法的位置で入れ替えうる語の集まりは、品詞を同じくし、意味的にも共通部分が多いので、一つの構造をなしているといえる。文法構造が1本の線条をなしているのに対して、この構造はどれか一語が選ばれたら、他の語は背景に引っ込んでしまうという関係にある。したがって、「代入関係・選択関係」をなすといわれたり、語彙の部分構造をなしているといわれたりする。厳密を期す場合は、この関係は「体系」とよばれ、線条的な構造と区別される。同一の体系に属する語の間の意味的関係には、類義、反義、上下(=階層的)、部分全体などがある。場合によっては、体系がどういう構造を含んでいるかによって、個々の語の意味が変わってくる。同じく成績評価語の体系であっても、「秀‐優‐良‐可」と「優‐良‐可‐不可」とでは、おのおのの評語の意味が異なる。

 一つの文以上に視野を広げると、対話の構造、段落の構造、小説の構造などがみえてくる。これらはまとめて「談話discourse構造」とよばれる。

[国広哲弥]

言語構造の連続と非連続

言語の構造は、非連続的な要素の対立関係のうえに成り立っている。しかし、言語の隅々まで非連続的であるわけではない。分かち書きをしない日本語では、語と語の切れ目がはっきりしないことがある。「外出着」は一語であろうか、「外出」「着」の二語であろうか。発音が同じでも異なった漢字をあてる和語、たとえば「覚める」と「醒(さ)める」は別々の語であろうか、それとも多義的な一語であろうか。語の連結の仕方の適切さの場合も、微妙な中間段階がある。「おいしい‐ごはん」「うまい‐めし」はいいが、「うまい‐ごはん」「おいしい‐めし」はすこしおかしい。「おなかがすく」「はらがへる」はいいが、「おなかがへる」「はらがすく」はどうか。いいようでもあるし、すこしおかしいと感じる人もあろう。

[国広哲弥]

言語構造の等質性と異質性

言語の構造を明らかにするには、分析資料をできるだけ等質的に整える必要があると考えて、同一方言の同一の文体で用いられる言語という純粋な状態を対象とすることに努力を払う一つの研究法がある。しかし、現実には、一個人をとってみても、場合によって、さまざまな文体を使い分けたり、混用したり、また理由もなく用法がゆれたりする。また、同一の方言地域内でも、まったく同じ言語をもっている人は2人といないといえる。言語の等質性は一つの分析方法上の仮構と考え、別途にゆれや異質性をそのまま統計的に分析する研究法も考え出されている。

[国広哲弥]

言語変化

言語はつねに変化している。変化の速度は一様ではなく、そのときの社会状況により左右され、また言語によっても異なりうるが、一つの変化が言語全体に行き渡る過程は、初めがゆっくりで、途中は早く、終わりはまたゆっくりになるという型をたどることが、多くの場合に観察されている。変化の原因としては、流行とか外国語の影響などの社会的なもの、労力の経済を求める生理的・心理的なもの、言語構造の不均衡を直そうとする言語的なものなどが考えられるが、多くの場合、複合的に作用する。変化は何かのきっかけによって始まり、個人から個人へ、語から語へと逐次に伝わってゆくのであり、けっしてひと月かふた月の間に一挙に完了するというものではない。変化が始まる前には、その素地が、すでに言語内に整っているのが普通である。たとえば、最近の日本語共通語では、受身と可能の両方を表す「られる」が、「られる」(受身)と「れる」(可能)に分化する現象が目だっているが、それ以前に、長年にわたって両形を区別する方言の話者が東京に移住してきて、徐々に数を増していたということが考えられる。一方では、東京で、「られる」を用いて二つの異なった意味を表すことの不便さも感じられていたということもあろう。

 従来、類推は変化の要因の一つと考えられていたが、これは言語の均勢を増すとともに、労力経済にもかなうものである。幼児の言語習得の不完全さに変化の要因を求める考え方もあるが、幼児が成長するにつれて訂正されるのが普通であるから、有力な原因とはなりにくい。

 変化の進行中は、旧形と新形が併用される。これは、一般の人には「乱れ」と映るのが普通であるが、言語につねにみられる自然な現象であり、単なる「ゆれ」とみるのが妥当であろう。言語は、一方的に昔の複雑な状態が「崩壊」して単純化に向かうわけでもなく、「乱れ」が進んで混沌(こんとん)状態に陥るわけでもない。統一と分化の微妙な均衡を保ちながら、人間の必要を満たす方向に変わってゆくものとみられる。

[国広哲弥]

言語の接触

二つの言語がなんらかの形で接触した場合、いろいろの現象が生じる。

〔1〕語彙、表現法などが借入される。借入語の意味は、原語の意味の一部であったり、変化しているのが普通である。

〔2〕異言語社会に移住したりした場合、個人は二重言語話者となることがある。

〔3〕互いに通じない言語を話す二つのグループが、商業上の必要から、伝達手段を求め、まにあわせ的な第三の言語をつくりだすことがある。これは、その地域に広まっている英語・フランス語などの文明語を基盤とした、きわめて単純な構造をもつもので、「ピジン」pidginとよばれる。ピジンを聞いて育った子供たちがそれを母語としたとき、ピジンはクレオール化したという。「クレオール」creoleは、日常のすべての用を弁じる必要があるところから、基盤文明語から語彙や文法を取り入れて補強するので、構造はピジンに比べて豊かとなる。この補強がさらに進むと、基盤文明語にますます近づくことになり、結果としてクレオールは消滅する(decreolized)。

[国広哲弥]

『『講座 言語』全6巻――柴田武編『第1巻 言語の構造』、池上二良編『第2巻 言語の変化』、南不二男編『第3巻 言語と行動』、千野栄一編『第4巻 言語の芸術』、西田龍雄編『第5巻 世界の文字』、北村甫編『第6巻 世界の言語』――(1980~81・大修館書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「言語」の意味・わかりやすい解説

言語
げんご
logos; language

人間に固有な意思伝達手段で,社会集団内で形成習得され,意思の相互伝達と抽象的思考を可能にし,社会・文化活動を支えるもの。また,社会の全体像を反映すると同時に文化全般を特徴づけるもので,共同体の成員は言語習得を通じて社会的学習と人格形成を行う。ソシュール以来,共同体の用いる言語体系をラング,個人の言語活動をパロールという。外的形式としての言語は,音声言語とこれを前提とする文字言語とに分れ,思考の発展は後者に負うところが大である。音声言語は発話と了解から成り,言語単位 (音素,形態素,単語) をもとに音韻体系,文法体系 (形態体系,統辞法) を構成する。音韻と意味,文字と音韻・形態素・単語の連合は社会習慣による。言語の数は 2500~3500とされ,分岐的 (祖語-語族,方言) 発達と統一的 (共通語志向) 発達の2傾向を示す。これら自然言語に対し,国際語 (エスペラントなど) や,ことに理論的普遍言語 (諸科学に共通) を人工語という。近代以降の世界と人間の記号化の進行とともに自然科学の諸分野では記号言語への接近が目立つが,記号に還元されない言語の本質についての省察は言語哲学の興隆をもたらしている。

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百科事典マイペディア 「言語」の意味・わかりやすい解説

言語【げんご】

人間の社会集団における相互伝達の手段としての本来音声による記号。文字によっても表現される。言語は音と意味が恣意的に結びつけられた言語記号を単位とする体系で,その規則は社会的慣習として存在する。各言語は独特の語彙(ごい),音韻体系,文法をもつ。現在,世界の言語は3000以上に分かれると推定されるが,系統関係にあるものは語族としてまとめられる。→言語学

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普及版 字通 「言語」の読み・字形・画数・意味

【言語】げんご

ことば。〔礼記、王制〕五方の民、言語ぜず。嗜欲同じからず。~東方を寄と曰ひ、南方を象と曰ひ、西方を狄と曰ひ、北方を譯(えき)と曰ふ。

字通「言」の項目を見る

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世界大百科事典 第2版 「言語」の意味・わかりやすい解説

げんご【言語】

人間同士の意思伝達の手段で,その実質は音を用いた記号体系である。〈ことば〉ということもあるが,〈ことば〉が単語や発話を意味する場合がある(例,〈このことば〉〈彼のことば〉)ので,上記のものをさす場合は,〈言語〉を用いた方が正確である。また,人間以外のある種の動物の〈言語〉をうんぬんすることも可能ではあるが,その表現能力と,内部構造の複雑さおよびそれとうらはらの高度な体系性などの点で,人間の言語は動物のそれに対して質的なちがいを有している。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「言語」の解説

言語

プログラミング言語」のページをご覧ください。

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世界大百科事典内の言語の言及

【二重分節】より

…言語学の用語。フランスの言語学者A.マルティネの言語理論の根幹をなす認識。…

【品詞】より

…文法用語の一つ。それぞれの言語における発話の規準となる単位,すなわち,文は,文法のレベルでは最終的に単語に分析しうる(逆にいえば,単語の列が文を形成する)。そのような単語には,あまり多くない数の範疇(はんちゆう)(カテゴリー)が存在して,すべての単語はそのいずれかに属している。…

【方言】より

…また〈ソラ〉とか〈ヨム〉のような地域差のない要素も,地域差のある要素と同様に,ある地域の言葉として〈方言〉の一部をなす。
[方言と言語]
 〈方言〉はまた,〈言語〉の下位区分でもある。ふつう,言葉がまったく通じないほど違うのは言語としての違いで,少しでも通じる場合が方言としての違いとされる。…

【文字】より

…言語を視覚的に表す記号の体系をいう。
【音声言語と文字言語】
 言語行動には,音声を素材とする〈音声言語行動〉と,文字を素材とする〈文字言語行動〉とがある。…

※「言語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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