託ける(読み)カコツケル

デジタル大辞泉 「託ける」の意味・読み・例文・類語

かこつ・ける【託ける】

[動カ下一][文]かこつ・く[カ下二]直接には関係しない他の事と無理に結びつけて、都合のよい口実にする。他の物事のせいにする。事寄せる。「来客に―・けて酒を飲む」
[類語]こじつける口実名目隠れみの仮託託するよそえる盾に取る表向き表看板美名綺麗事大義大義名分錦の御旗

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精選版 日本国語大辞典 「託ける」の意味・読み・例文・類語

かこつ・ける【託】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]かこつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙 原因理由動機などを、他の関係の薄いものにむりに結びつける。他のせいにする。他に関係づけて言う。他の事を口実とする。ことよせる。かこつ。
    1. [初出の実例]「大王の病中に、太伯は薬を呉越にとりにゆくにかこつけて、其まま不帰して、季歴に譲る」(出典:応永本論語抄(1420)泰伯第八)
    2. 「婦人の湯治とかこつけて夫にるすさせ金つかわせて」(出典:談義本・世間万病回春(1771)三)
    3. 「支那の使節をかこつけて彼錦木を揚づめに」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉三)

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